黒田卓也×YonYon、クリエイティブで日本と世界を繋ぐ2人の哲学

黒田卓也とYonYon(Photo by Kana Tarumi)

世界的ジャズ・トランペッターの黒田卓也と、ソウル生まれ・東京育ちのDJ/シンガー・ソングライターYonYonの対談が実現。二人の出会いは何を生み出したのか?

ニューヨークを主戦場に、世界的な活躍を見せてきた黒田卓也。2014年にはUSブルーノート初の日本人アーティストとしてメジャーデビュー。MISIAやJUJU、ceroとのコラボや、NYで活躍する若手日本人ジャズメンが集まったスーパーバンド=J-Squadの一員としてテレビ朝日系「報道ステーション」のテーマ曲を担当するなど、ボーダーレスな活躍を見せてきた彼が、4年ぶりのニューアルバム『Fly Moon Die Soon』を8月5日にリリースする。

それに先駆けて、先行シングル「Do No Why」と同曲のリワーク・バージョンが6月24日より公開された。日本盤ボーナストラックとして用意された後者は、KIRINJISIRUP、向井太一、韓国のYaeji(イェジ)などとのコラボでも知られるYonYonが、WONKのサポートメンバーも務めるマルチ奏者のMELRAWこと安藤康平とともに手掛けており、日本語と韓国語を交えた歌/ラップを披露している。

コラボを通じて意気投合した黒田とYonYonが、楽曲の制作背景や音楽の原体験、日本と国外のシーンの架け橋になろうとする理由について語ってくれた。




ー最近はいかがお過ごしですか。黒田さんはずっと日本にいらっしゃるみたいで。

黒田:そうですね。3月に帰国してから、まず東京で自主隔離したあと実家に帰省していました。それでまた仕事やアルバムのプロモーションのためにこっち(東京)へ戻ってきて。最近はスタジオで練習したり、料理の腕を振るったりしています。

ー料理されるんですね。

黒田:こう見えて意外と鉄人なんですよ(笑)。この前はコロッケを作りました


Photo by Kana Tarumi

ーYonYonさんは、ご自宅からのDJ配信やラジオ出演などでお忙しそうですが。

YonYon:いえ、コロナで自粛になる前までは本当に忙しくて、地方や海外に行ったりでなかなか家に帰れないような生活だったんですけど、最近はのんびりしています。Netflixを制覇しようかなって。

黒田:いいね、何見てるの?

YonYon:スラムダンクとワンピースと……。

ーアニメにハマってる(笑)。お二人が会うのは今日で何度目ですか?

黒田:録音の作戦会議を2回したのかな、今年の1月に。

YonYon:だから今日で3回目。


Photo by Kana Tarumi

ー黒田さんから日本盤ボーナストラックについて相談したところ、レーベル側がYonYonさんを提案したと伺ってますが、顔合わせしたときの第一印象は?

黒田:そのときは完全に「はじめまして」だったので、まずはそこからでしたね。「やってくれる?」「やりたいです」「ありがとう!」みたいな(笑)。

YonYon:黒田さんのことはレーベルの方からのご紹介で初めて知って。事前にインターネットで調べたんですけど、お会いしてみたら映像のまんまだなと思って(笑)。アフロもそうだけど、映像からも優しそうな人柄が伝わってきたんですよね。実際にお会いした時も朗らかな感じで、初対面でも全然緊張しなかったです。

黒田:YonYonさんは筋道を立てて考えられるし、できないことをできると言わない人だなって。何ができるのか自分でわかってらっしゃる。そういうの大事だと思うんですよ。

ー浮き足立ってない。

黒田:そうそう。落ち着いてるから、こっちも素のままでいられる。変に気を遣って「ウェーイ!」とか盛り上げる必要がない(笑)。




ーYonYonさんの音楽についてはどうでしょう?

黒田:最初は「どこが入り口なんだろう?」って思いました。歌やラップもやるし、メインはDJだっていうし、いい意味で訳わからないなって(笑)。でも、そこがイコール深さですよね。音楽をいろんな面で理解できるわけだから。

ーたしかに。

黒田:ぶっちゃけ取り掛かる時点で、完成形はそこまで見えないんですよ。だから、ここをこうしたいとか、MELRAWが必要だとか、自分が最大限のパフォーマンスをするために提案してもらえたのは有り難かったです。

YonYon:一人じゃフォローできないと思ったから、黒田さんの音楽もYonYonの音楽も理解してくれて、なおかつ共通の知り合いでもあるMELRAWさんに助けを求めようと思って。3人で集まって(スタジオで)セッションしたんです。

●MELRAWこと安藤康平が語る生音の魅力、WONKやKing Gnuら同世代との出会い

ー他にはどういう点で、MELRAWさんが適任だったのでしょう?

YonYon:まずは原曲の「Do No Why」がジャズだから。あとは、曲を分解するにもどこを分解すればいいのかが難しくて。

黒田:(演奏やビートが)動きまくってるからね。情報量がすごく多い。

YonYon:それを整理できる人がいてほしくて。なおかつ、私のなかに「こういうビートが入ったら面白いだろうな」ってイメージはあるけど、それを実際に打ち込む作業が大変だったりするので。MELRAWさんはサックスも吹くしトラックメイクもできる。それで指名させてもらいました。

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