パノラマパナマタウン、オンライン公開で作り上げた「じゃじゃ馬サーフロック」

第2週



岩渕:さて、「Demo#2 Rodeo 2ndバージョン」。これどこから話す? とりあえずギターもベースもドラムも入れているということで。

タノ:今回は声が入ってないから各楽器が聴きやすくなっているよね。

岩渕:あまりインストを流すことないもんね。ベースとドラムから話したほうがいいかも。タノくんどう?

タノ:ベースで話すと、テレレレテレレレっていうリフが一本で貫いている曲だから、リフを大事にして、常に曲のど真ん中をテレレレが突っ走っている感じにしたくて。こういう曲って、最初に聴いてくれた人にリフを耳に染みつかせられるかが大事だなと思っていて。一番の間にこのリフを耳に染み込んでもらえたら、二番であえて違うことをしたり、弾かないなりした時に抜け加減が出るんで、一番はひたすらベースはずっとギターとユニゾンでリフの印象を強める役割に徹そうかなと思ってやってます。ベースはズンズンして、ちょっと太っちょな音にしたくて。普段自分が使っているメインの音よりは低く、強めにして、無骨などっしり感を出そうと思っています。あとはピックで馬が駆けている感じを出して、前のめり気味に引いて勢いが出るようにしていますね。



岩渕:最初の俺のデモでベースが無かったやんか。リフもタノが担ってくれて、最初から最後まで弾いているし。かなりリフの存在感が増したよね。

タノ:ギターとボーカルがあって、ベースはもっと下の方から同じリフを弾いて支えるということ。アプローチで言うと「マジカルケミカル」とかに近い感じ。ギターと同じことやっても、お互い高いところと低いところを弾いていくみたいな。

岩渕:ギターに関してはどうだろ?

浪越:ギターに関してはそんなにすることがないと言うか(笑)。岩渕が作ってきたものをそのまま弾いて、音像だけ相談して。ちょっとチープな、古い匂いがするところを目指しましたね。

タノ:曲の入りもカチっと弾かないで、ちょっと雑なところがいいよね。

浪越:そうね。馬が走り出す前にバタバタしている感じ。ミキシングで言うと、ベースをドラムの帯域よりも下に持ってきて、ドラムのローファイ感というか、強すぎない感じをベースが支えるようにしていて。その上のギターは、ちょっと薄めでリズムが強調されてということを意識していて。あと、ドラムのハイハットはステレオで左右から聴こえるようになっている。そういうのも馬が走っている疾走感をイメージした。どこまで馬を押していいものか分からんけど。

タノ:これでタイトルが全然ちゃうかったら笑うな(笑)。

岩渕:あとはメインリフの前にイントロを付けたんだ。どうしても付けたいって言うことで、『仁義なき戦い』っぽい、ジングルっぽいイントロを作りたいと思って。いきなりメインリフで始まってもいいけど、それをカッコよくするために前座を作った。ドラムについては、サポートドラムのオオミくんが打ち込んでくれたんですけど、オオミくんからメモが届いていて。「ハイハットの8分と4分のニュアンスをどうコントロールするのかが肝ですね。サビ前のキメ2小節のうち、初めの1小節の1拍目にシンバルを叩かないことで、タメを演出したつもりです。フィルインとギターが16分で呼応する感じがグットですね。サビはゴリ押しです」とのこと。

タノ:確かにハイハットのチッチッチッてところのニュアンスって結構大事だよね。

岩渕:すごい詳しく話してる(笑)。じゃあ次回はここにボーカルを入れて、最後に歌詞をつけて歌うぞっていうところですね。今既に歌詞も書いているんですけど、馬の曲にはなりそうですね。

Rolling Stone Japan 編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE