アユニ・D、ベースとの出会いとPEDROのバンド像を語る

アユニ・D(Photo by Mitsuru Nishimura)



耳と体で体感することでバンドの「音」を理解

ー家にいるときって普段どういう練習をしてるんですか?

アユニ:TVを見ながら運指の練習するとか、よくある例だと思うんですけど、私、家でTVを見る時間がそんなにないということと、そもそも“ながら練習”ができないんです。だからベースの練習するぞ!と決めて、ひたすらベースを弾いてました。1stライブの前は自分の曲しか弾いてなかったですけど、いろいろ耳コピできるようになりたくて、好きな海外のバンドの曲とかも。

ー耳コピはその後できました?

アユニ:最初、音の区別が全然つかなくて。ピアノを習ってたので、ドレミファソラシドはわかるんですけど、どれがベースの音でどれがギターの音かすらもわかってなかったんですよ。ドラムの違いも全然わからなくて。それまで音楽をただの音として認識してたから。でもいろんな曲を聴くようになってからですかね。あと生音のベース、ギター、ドラムを自分の耳と体で体感してからは、やっと音の区別ができるようになりました。ひさ子さんのギターも「実はこんな繊細な音作りをしてたんだ!」っていうのもわかって。

ー楽器って練習すればするほど上達していくし、表現できる世界が広がっていくじゃないですか。PEDROの1stライブと去年のO-EASTのライブ(「DOG IN CLASSROOM TOUR FINAL」)ではアユニさんのプレイもガラッと変わってますよね。音楽を楽しんでるという実感がにじみ出てるというか。

アユニ:それはあったかもしれない。最初は音楽に「ノる」っていう言葉の意味が理解できなくて。1stライブのときは特にそうだったんですけど、例えばドラムをもっと感じてという話とか、当時の自分にとっては意味不明で。だから無理やりノッてたというか、ノッてても身体は自然と動かない状態だったんですけど、バンドを続けていろんな曲を聴いていくうちに「こんなに感覚が変わるんだ!」っていうぐらい、本当にその意味がわかるようになってきて。だからO-EASTのライブから半年ぐらい経った今、またこれまでとはまったく違うライブをする自信があります!



ーアユニさんにとってベースヒーロー的な存在の人っているんですか?

アユニ:それがいないんですよね。ヒーローや憧れているベーシストが今いないのが自分の中で「ああ……」ってなっていて。ひさ子さんの昔のインタビューとか読むと「ギターヒーローは特にいない」って書いてあって、それで安心してしまったのもあります(笑)。

ー(笑)アユニさんはベース・マガジンで連載持ってたりしますし(「ZOOZOOしくも先輩、お世話になります!」)、ベーシストの人脈もだんだんできてきたんじゃないですか?

アユニ:いえ、自分をまずベーシストだとあんまり思ってなくて。「別のグループで活動しながらソロでベースを弾いてる」という感覚が自分の中で土台にあって、胸を張ってベーシストです!という感じではないんです。例えばBiSHで対バンしたバンドさんがいて、そのメンバーの方とベースについて話すみたいなことはまったくないです。恐れ多すぎるというか。

ーフェスにもたくさん出てるし、他のバンドのベーシストから話しかけられるタイミングは多そうですね。

アユニ:はい。声をかけてくださる方はいますね。すごく優しい方なんだと思います。ただ、自分からベースの話を振ったりとかは一切できなくて。「ありがとうございます! 聴いてくださったんですね!」っていう感じです。それは自分のコミュニケーション能力の問題もあると思うんですけど、BiSHの存在を知ってくれてる方とかNUMBER GIRLが好きなバンドマンの方とかは、意外にPEDROを聴いたり見てくれたりしてるんじゃないかなって思います。

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