リベラルな名門校が性的暴行の温床に 教師と生徒の距離が近すぎると批判

学校側は独立機関による調査を行っていると主張

キャトリン・ガベル校は地元メディアに対し、事態を重く見て独立機関による調査を行っている、と主張し続けている。容疑の多くは数十年前に起きたとみられている。同校の広報責任者ケン・デュボワ氏は、ローリングストーン誌に宛てた声明の中でこう述べた。「キャトリン・ガベル校は、生徒やコミュニティメンバーの安全と健康を最優先に考えております。キャトリン・ガベル校は、生徒が安心し、あらゆる不適切行為やハラスメントのない教育環境の育成に努めております」

さらにデュボワ氏は、ハフが生徒に性的暴行を働いたことが判明した後、学校側はワシントン郡保安事務所(WCSO)に通報し、ハフとの雇用契約を「即時解除した」と付け加えた。生徒の個人情報保護と「今後の訴訟の可能性」を踏まえ、これ以上詳しくはコメントできない、とも述べた。

しかし、キャトリン・ガベル校を訴えた原告の共同弁護士で、地方検事補としてハフ事件を扱ったメーガン・ジョンソン氏は、学校側が当局に対してまったく協力的ではなかったと言う。「これまでのキャリアの中で、学校の敷地内で起きた事件の捜査に関し、キャトリン・ガベル校ほど仕事が大変だった学校や児童少年団体に出会ったことはありません」と彼女は言う(「キャトリン・ガベル校は、その後の刑事捜査および起訴に全面的に協力しました」とはデュボワ氏の言い分)。ジョンソン氏の話では、2019年にキャトリン・ガベル校の性的暴行が暴露された後、ワシントン郡は学校の調査記録を入手するのに捜査令状を取らなくてはならなかったそうだ。

訴状にもあるように、学校側が性的加害者と疑わしき人物の容疑を隠ぺいしようとした記録にはハフ事件も含まれていた。訴状によると、ハフの逮捕前にも8人が、ハフが「未成年の女子生徒に対し、口説いたり、一緒に外出違反を犯したりするなど、不適切な行動をとっていた」として、キャトリン・ガベル校の職員および事務局に苦情を申し立てていたそうだ。

こうした苦情は、学校の理事役員会が委託し、2019年に公表した内部調査には出てこない(調査官は報告書の中で、ハフがすでに有罪判決を言い渡されているため、彼には話を聞かなかったと述べている)。「こうした校風が40年間も野放しにしていたのです」とジェンシ氏は言う。「公にされたのが今回初めてだとすれば、体制が本当に変わって、子どもたちが安全だとどうして確信できるでしょう?」

Translated by Akiko Kato

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