司会者の反論に持論を展開
エイセン氏はここでアメリカの組織的人種差別の現状を裏付ける経済的データを持ち出し、ホワイトハウス経済顧問をやりこめた。
「アメリカが悪いという意味ではないと思います。ご自身もじっくり考えてみるべきではないでしょうか。白人1世帯の純資産が黒人1世帯の純資産の10倍も多い理由は何なのか」とエイセン氏。「あるいは、大卒の黒人世帯の収入が、高卒の白人世帯の収入にも届かないのはなぜなのか」
「こうした例はいくらでもあります」とエイセン氏は付け加えた。
それまで組織的人種差別の存在を否定し、その意味にひたすら反発してきたクドロー氏は、ここで驚くべき返答をした。「ここでいう組織的という意味が分かりかねます」
その後クドロー氏は全体的に守勢に転じ、「これは非常に複雑な問題です」と述べた後、COVID-19以前のマイノリティ層の雇用増加についていくつか主張を展開した。だがその後あらためて、言葉の意味は理解できないが存在は否定するとアピールした。
「ですから私は、組織的人種差別が何を意味するにせよ、存在するとは思いません」