ヴァン・ヘイレンの人気アルバム・トップ10

ヴァン・ヘイレン『炎の導火線』ジャケット写真

1974年の結成以来、メンバーチェンジや活動休止を重ねながら、ハードロックを代表するバンドとして君臨してきたヴァン・ヘイレンの最高傑作とは? 米ローリングストーン誌の読者投票による人気アルバム・ランキングを、各作品の解説とともにお届けする。

●「ヴァン・ヘイレンの人気アルバム・トップ10」ランキング一覧


10位 『For Unlawful Carnal Knowledge』(邦題:F@U#C%K 1991年)


サミー・ヘイガー加入後の3rdアルバムとなる『F@U#C%K』で、ヴァン・ヘイレンは非常に力強く90年代のスタートを切った。グランジ・ムーブメントの絶頂期近くにリリースされた本作は、「パウンドケーキ」「ライト・ナウ」といった収録曲がラジオで大ヒットしたおかげでベストセラーに。とりわけ後者の曲はMVも巧妙に作られており、MTVでもヘヴィ・ローテーションされたことで、ヴァン・ヘイレンを新しい世代のロックファンに知らしめた。もしアルバムタイトルが気になるなら、各単語の頭文字だけを並べてみること。





9位 『Van Halen II』(邦題:伝説の爆撃機 1979年)


この2ndアルバムのリリースと『ロッキー2』の公開までは3カ月しか離れておらず、どちらも似たような問題に直面していた。世界を震撼させたデビュー作にどうやって続くべきか? デビュー作は無名のときに作り上げたものだ。しかし続編では、凄まじく重たい期待感と向き合うことになる。もし前作のテンプレートに固執しすぎたら、批評家から「無意味な焼き直し」と呼ばれるだろう。かといって大幅に路線変更しても、ファンを遠ざけてしまうリスクがある。

ヴァン・ヘイレンはそうした重圧を跳ね除け、数年来ストックしてあった曲を活用し、数週間かけてこのキラー・アルバムを作り上げた。細かく見ればデビューアルバムほど完璧ではないが、それでも「踊り明かそう(Dance The Night Away)」「ビューティフル・ガールズ」は大ヒットを記録し、このバンドが一発屋でなかったことを証明してみせた。



Translated by Rolling Stone Japan

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