FOXニュースの白人司会者、黒人の出演者が人種差別問題を語りはじめた途端に大声で遮る

FOXニュースのフアン・ウィリアムズ(右)とグレッグ・ガトフェルド (Photo by Fox News/Screencap)

FOXニュースで黒人の同僚が制度的人種差別について要点を突こうとしたところを、もう十分話したと白人司会者が判断し大声で遮って終わらせた。各地でデモが行われる中、アメリカ社会を蝕む病をあまりに顕著に反映した瞬間だ。

今月冒頭のFOXニュースの政治アナリストであるフアン・ウィリアムズははじめに、最近デモが暴徒化していることを受け、コリン・キャパニックの抗議を再評価し、冷静さは保てないものかと問いかけた。

次にウィリアムズは「黒人の若者に烙印を押す」ストップ・アンド・フリスク政策(警察が不審者と推測した者を呼び止め、身体検査を行うというNY市警の行っている政策)について挙げ、主張を組み立てようとした。

そして制度的人種差別について要点を突こうとしたところで共同司会者の一人、グレッグ・ガトフェルドはうんざりしていた。

「肌の色だけで犯罪者扱いされたくない人々を傷つけています。しかし国家安全保障担当大統領補佐官は――」とウィリアムズが続けていると、ガトフェルドが口を挟み荒々しい口調でウィリアムズの声を遮った。

「だがフアン、誰も君に反対はしていないよ」とガトフェルドは椅子から身を乗り出し大声で繰り返した。ウィリアムズは最後まで話させてもらえないかと頼んだが、ガトフェルドは十分話したと言い、聞き入れなかった。

「皆が理解していれば!」とガトフェルドが繰り返し叫び続けるので、ウィリアムズは諦めるしかなかった。

【動画】興奮した様子で「誰も君に反対していない!」と叫んでコメントを無理やり終わらせようとする

ウィリアムズはその後ようやく、国家安全保障担当大統領補佐官のロバート・オブライエンが警察機関内に制度的人種差別はないと発言したことを、興奮しきり顔を真っ赤にしたガトフェルドに説明することが出来た。

しかし当然のように、ガトフェルドと別の白人司会者ジェシー・ワッターズはウィリアムズの主張に同意せず、皮肉にも「誰も君に反対していないよ、フアン」や「皆同意している」と叫びながら話を遮った。

「この話はロバート・オブライエンとは関係ない」とワッターズは言い、コーナーを締めた。

Translated by Mika Uchibori

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