米ポルノ業界、人種差別の赤裸々な実態

ポルノ女優のアナ・フォックス(Photo by Dai Sugano/Bay Area News Group)



状況は変わりつつあるものの、解決しなければならない問題は多い

事情はある程度変わりつつある。たとえソーシャルメディアでのプレッシャーや、世間の激しい批判に対応するためだけだとしても。AVNは謝罪の一環として、今後授賞式では「IRもの」「エスニックもの」といったカテゴリーを排除すると宣言した。黒人出演者らはやっとか、という思いだが、誠意ある対応だとは感じていない。「周りの声にきちんと向かうべきですよ」とマックスウェルは言う。「彼らは(記事を)掲載したのは悪いと思っているようですが、書いたこと自体は悪いと思っていない気がします」

AVN、Xbiz、Blackedといった制作会社は、どうすれば最善のサポートができるか、黒人出演者に意見を求めている。黒人出演者と撮影クルーの間で行なわれたZoom会議の後、Blackedのプロデューサーの1人マイク・モズ氏は、同社が今後「BBC」や「IR」といった用語を宣伝文句に使わないことにした、とローリングストーン誌に語った。また、もっと黒人女優を起用し、よりインクルーシブな脚本を採用するとも語った。ただし、黒人男優とのカラミに初出演する白人女優に高額のギャラを提示する慣習に関しては、支持する姿勢を示した。「この業界では、どんなものであれ初モノは価値があるんです。誰もがそうした初モノを狙っています」

フォックスは、こうした議論の大半は遅すぎで、しかも不十分だと言う。賃金格差や黒人女優が蔑ろにされることは何年も前からずっと話題に上っていたが、なんの効果もなかった。ジョージ・フロイドさんの事件でようやく自分たちの声が聞き届けられたことに、フォックスや他の出演者らはいら立ちを隠せない。「今では誰もがブラック・ライヴズ・マターやらなにやら言っていますが、当事者じゃない連中が何を言ってるんだという感じです。私はちょっと前にも声を上げて支援を呼びかけていたのに、彼らは都合のいい時だけ便乗している気がします」と彼女は言う。「いいねやフォロワーを増やす絶好のチャンスの時だけじゃなく、これからもずっと出演者を支援していかないと」

【画像】極悪非道なレイプ犯に「将来の可能性」はあるのか? 判事の裁定めぐる不条理(写真2点)

Translated by Akiko Kato

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