パンデミックの最中、ママ友との密会は許されるか?

密会に伴う様々なリスク

ニューヨーク州郊外に住む31歳のアマンダも、最近隣人と子供を遊ばせた(大人2人は6フィートの距離を置いていたが、子供たちは当然無理だった)。彼女が言うには、どちらの家も他人との接触を最小限に留めていたため、小児科の衛生指導には反するものの、会わせることに抵抗は感じなかったそうだ。「私たちの行動範囲の狭さはわかっていましたから、あまり気にしていませんでした」と言い、双方共「あえて」ソーシャルメディアには写真を一切載せなかった、と付け加えた。「私たちは子供たちが安全な環境にいると思っていましたが、Instagramの写真だけでは伝わらない状況を知らない人が、勝手に憶測するだろうということはわかっていました」

公衆衛生の専門家たちは親に子供たちを会わせないよう強く呼びかけている。「親御さんたちからよく電話でお問い合わせをいただきます。これだけ長い間家にいるのですから、子供も親もおかしくなって当然です」とカラバサス小児科創設者のタニヤ・アルトマン医師は言う。「それでもやはり、他の家族と集まるのはお勧め出来ません」少数の子供たちが新型コロナウイルス関連と見られる珍しい小児炎症性疾患を発症しているとの報告があることからも、公衆衛生の専門家や小児科医はより一層注意を呼びかけている。「子供たちが(ウイルスの)有害な影響を全く受けないと油断せず、気を引き締めなければいけません」とアンソニー・ファウチ博士は、上院議員の公聴会で証言した。

それでも、一部の親が他の親にこっそり話を持ちかけたり、「ペア」を組んでお互いとしか会わないと約束するのを止めるには至っていない。アルトマン医師もこうしたことが行なわれているのは耳にしているそうだが、買い物に行くだけでもある程度危険が伴うような状況で、このような取り決めをするのは非常に難しい。「問題は、こういうことをする人が増えれば増えるほど感染する隙も増える上に、どこにも外出していない、家から一歩も出ていないから感染するはずがない、と言いながらコロナに感染する家族が未だにいることです」と医師は言う。こうした取り決めにはこの上なく強い信頼関係もなくてはならない。「誰か1人でも感染したときに、『誰がウイルスを持ち込んだんだ』などとは言いたくないでしょう」

Translated by Akiko Kato

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