LUNA SEAのSUGIZOとINORANが語る「連帯」と「愛情」

「音楽家はやるべきことがたくさんある」

―出演者ですが、ELLEGARDEN、大黒摩季、一青窈、清春、MIYAVI、西川貴教、THE ORAL CIGARETTES、打首獄門同好会などとにかく幅広いですよね。

INORAN:そうですね。カテゴライズがなくて、とても素晴らしいことだと思います。僕もすごく楽しみにしています。ただ、実現にこぎつけるには正直大変でした。でも、みんなの気持ちが背中を押してくれて実現したという感じです。本当に感謝してます。

―数々の逆境をポジティブな答えに変換してきたLUNA SEAらしい企画だなと思います。

INORAN:臭い言い方ですけど、さっきも言った「他人を思う気持ち」ですよね。他人を思うことが音楽を作る糧となっているんです。そう考えると、周りの方がこういう機会を与えてくれたことにも感謝だし、『MUSIC AID FEST』を通じて頑張っている人に勇気を与えたい。勇気を与えられることこそ音楽の力だと思っています。

―INORANさんがお声掛けした出演者は?

INORAN:MIYAVI君、SHOKICHI君、佐藤タイジさん(シアターブルック)、細美武士君(ELLEGARDEN)とか数名声掛けしましたね。

―どんなメッセージが届くのか本当に楽しみです。

INORAN:僕の場合、イベントの主旨と想いをちゃんとリモートで説明したんです。で、話してみると同じ音楽人でもいろんなことが起きてました。声をかけた人の中にはポリープの人もいたり……でも頑張って活動を続けている。出てくれる人の中にも物語があるし、今回は諸事情で出演できない人達にも、いろんな物語があるんだなって。これが今回のコロナ禍で教えてくれた、人を思う気持ちなんだなと思いましたね。

―SUGIZOさんご自身は今、音楽の役割をどんな風に考えていますか?

SUGIZO:例えば震災の時、もしくは難民キャンプや戦火にいる時、明日食えるかどうか分からない、もしくは明日命があるかどうか分からないという生存自体が危険な状況では、音楽を始めとしたあらゆる芸術はまったく意味を持たないと思うんです。それよりも生き抜くこと、食べること、逃げることが大切です。今回の自粛期間のように、基本的に健康ではあるけど、でも人と会っちゃいけません、1カ月移動を制限しないといけません……という状況では真逆で、音楽、映画、芸術、エンターテインメントは人々の心の糧になっているはずなんです。なので、おこがましいですが、こういう時に人々のエネルギーになる音楽、人々の心の栄養となる音楽を作りたいと思いますし、その音楽を届けたいと思っています。そして、だからこそ音楽家はやるべきことがたくさんあるんではないかなと。

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