アメリカの青果市場を支える人々(写真ギャラリー)

ワトソンビルの女性たち カリフォルニア州ワトソンビル:シフト終わりにベビーブロッコリー畑に立つ農場労働者の人々 (Photo by Wesaam al-Badry/Contact Press Images)

封鎖期間中の米カリフォルニア州セントラル・バレーの農場労働者を写真で紹介。

パンデミック下の4月下旬、写真家ウェサム・アルバドリはカリフォルニア州セントラル・バレーの小さな農村を訪ねて回るため、1週間で約1600マイル(約2575キロ)も車を走らせた。道中、彼はサンガー(サンホアキン・バレー)のミカン農園労働者とワトソンビルのブロッコリー農園労働者に出会った。

「彼らとそのご家族と直接話し、新型コロナウイルスパンデミック下での心配事……恐怖や未来について訊きました」とアルバドリは言う。「マスクを着けている人はほぼおらず、ほとんどの人はバンダナのみ。マスクの類は何も支給されていませんでした。ソーシャル・ディスタンシングについての指導もほとんど受けていません。1人で作業することもありますが、仕事上それを配慮するのは基本的に難しいです。労働者用宿舎に住み、家賃は給料から天引きされています」

アルバドリが説明するようにこのプロジェクトの目的は、季節に関係なくスーパーマーケットに青果が並ぶのを当たり前に求めるアメリカ人の要求に応えているのは「希望も恐怖も持つ本物の人間」だと見せること。「農場労働者がただの数字、曖昧な『労働力』ではないということを見せたかったのです」


ワトソンビルの女性たち。カリフォルニア州ワトソンビル:シフト終わりにベビーブロッコリー畑に立つ農場労働者の人々(Photo by Wesaam al-Badry/Contact Press Images)


ミカン摘み。カリフォルニア州サンガー:ミカンを収穫するエベラルドさん。報酬は1袋ごとに支払われる――一般的な50ポンド(約23キロ)入りの袋で1.50ドル受け取る(Photo by Wesaam al-Badry/Contact Press Images)


シルビアとギエルモ・ガルシア。カリフォルニア州フレズノ:シルビア・ガルシアと夫のギエルモ。パンデミック下で働く恐怖は、ウイルスに感染したか何度も訊いて来る7歳の息子の待つ家まで付いて来る。DACA(不法子女救済措置)利用者で農業労働者組合員のシルビアは、スペイン語を話さない農場労働者のサポートも行っている。彼女の母国語はメキシコの先住民が話すトラパネコ語だ。(Photo by Wesaam al-Badry/Contact Press Images)

【画像】古くからある農場労働者用宿舎だったが、今は低所得者も住んでいるキャンプほか(写真10点)

Translated by Mika Uchibori

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