幸せなアーティストライフを続けていくために 職業人生のあり方とは?

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音楽学校教師で産業カウンセラーの手島将彦が、世界の音楽業界を中心にメンタルヘルスや世の中への捉え方を一考する連載「世界の方が狂っている 〜アーティストを通して考える社会とメンタルヘルス〜」。第28回は、日本でのアーティストの定義をテーマに産業カウンセラーの視点から考察する。

この連載ではタイトルにもある通り「アーティストを通して」社会とメンタルヘルスを考えてみているのですが、そもそもアーティストという職業はどのように定義されるものなのでしょうか? 様々な考え方があると思いますが、ここでは1980年に出されたUNESCOの「芸術家の地位に関する勧告」の中での定義を紹介したいと思います。

「芸術家」とは、芸術作品を創造し、表現し又は改造を行い、その芸術的創造を自己の生活の本質的部分とみなし、これを通じ芸術と文化の発展に貢献し、かつ、雇用関係や団体関係があると否とを問わず、芸術家として認知され、又は認知されることを希望するすべての者を意味するものとする。

この定義によれば、芸術家であることの条件に「雇用関係や団体関係があると否とを問わない」のです。この定義を受けて、国際美術連盟 (IAA/AIAP、International Association of Art / Association Internationale des Arts Plastiques) では、「芸術家はその芸術実践によって生計をたてていなくても、芸術のプロフェッショナルとして認められる」と表明しています。

Rolling Stone Japan 編集部

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