松田聖子、新世代の作家陣起用と女性主人公の成長を描いた1984〜88年



J-POP LEGEND FORUM」松田聖子40周年Part3。今年がデビュー40周年の松田聖子の軌跡を辿る1ヶ月。1984年「ピンクのモーツァルト」から1988年「林檎酒の日々」までお送りしました。今流れているのは、この番組の後テーマ曲、竹内まりやさんの「静かな伝説(レジェンド)」です。冒頭で、アイドルとしてだけでなく人間的、音楽的な成長を残してきたという話をしましたけども、聖子さんは19歳から26歳。女性が一番変わる年齢です。その間に結婚・出産もありました。歌の中の主人公が、ずっと歳を重ねて、成長して大人になってますよね。「風立ちぬ」や「赤いスイートピー」の主人公が「抱いて…」と歌うようになるんです。「抱いて…」の主人公は妊娠しているわけです。曲もはっぴぃえんど、松任谷由実さんなど1970年代の音楽シーンの立役者から、グラミー賞の常連の人まで登場するようになっている。これは来週も同じ話になると思うんですが、僕ら、日本のメディア、音楽ファンは、“松田聖子”という全体像をどんな風に捉えたんだろう? どんな風に見てたんだろう? どこまで語れたんだろう? と。ひょっとして何も紹介できていなかったんではないかなとも思うわけです。そういう色んな変化を一人の女性歌手が網羅している。これだけの作家の曲を歌ってきて、松田聖子という歌い手は全く変わっていないように見える。これに改めて驚かされる、愕然とするような今月でありますが、来週もこんな話をすることになると思います。


松田聖子について執筆した記事も掲載されているスタジオジブリの小冊子「熱風」を手にした田家秀樹



<INFORMATION>

田家秀樹
1946年、千葉県船橋市生まれ。中央大法学部政治学科卒。1969年、タウン誌のはしりとなった「新宿プレイマップ」創刊編集者を皮切りに、「セイ!ヤング」などの放送作家、若者雑誌編集長を経て音楽評論家、ノンフィクション作家、放送作家、音楽番組パーソリナリテイとして活躍中。
https://takehideki.jimdo.com
https://takehideki.exblog.jp

「J-POP LEGEND FORUM」
月 21:00-22:00
音楽評論家・田家秀樹が日本の音楽の礎となったアーティストに毎月1組ずつスポットを当て、本人や当時の関係者から深く掘り下げた話を引き出す1時間。
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Rolling Stone Japan 編集部

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