The 1975のマシューが語る、怒りと希望のメッセージ「美しさはこの世で一番鋭い武器」

絶望的な時代を経て、よりよい未来を作るために

―ロックダウン中はスタジオで自主隔離されてるんですよね。The 1975の新曲もできてきそうですか?

マシュー:もしかしたらね。曲を書いてはいるよ、でもどうなるかな? 次の作品ではなにがやりたいかとか、アイデアは頭の中にあるんだけど、今書いてる曲のピースがどうなっていくかはまだ全然わからない。アルバムを作り始めてるわけではないからね。ただ確実に曲を作ってはいるよ。

―COVID-19のパンデミックは、マシューのアイデアに影響を与えていますか?

マシュー:もちろん。というか、みんな、このパンデミックに対するリアクションを音楽にしていくと思うよ。この状況についてとか、今までの世界とは変わってしまったことがどれだけ悲しいかとか、そういうことを音楽にしていくと思う。でも僕はむしろ、新しい世界を生きてみて、それが実際どうであるかを曲やアルバムにしていきたいと思ってるんだ。現状に対しては、それほど多くの見解や意見を僕は持ってないんだよね。だから、新しい世界で生きて、どんな大きな問いが生まれるかを見てみたいんだ。

―この先の未来には、希望か絶望、どちらを感じていますか?

マシュー:人としては、希望を感じている。だから前に進み続ける。でももちろん、世界に目を向けると、絶望する。なぜなら、ソーシャルメディアとか、僕たちを困惑させたり怖がらせたりすることが続くアルゴリズムを作り上げてしまったから。


音からMVまで90年代に立ち返った「Me & You Together Song」のように、「思春期」や「過去の記憶」をモチーフにした曲もいくつか収録されている。

―私はあなたと同じく1989年生まれです。我々の世代の人間は、よりよい未来を作るためになにができると思いますか?

マシュー:ああ、本当にわからないよね。昔は、もっと早い年齢で人はアドレッセンス(思春期)を終えてたと思うんだけど、今の時代だと、君や僕の年齢の人は、今やっとアドレッセンスを終えたところだろう。だから、世界の新しい体制を築く役目を担うのは僕たち世代ではないはずなんだ。ただ思うのは、こういった時代に、人々をひとつにできる唯一のものがアートでありカルチャーであるということ。そこには信じられるものがある、ということは下の世代にとっても大事だと思う。人間の歴史を振り返ると、酷い時期には必ずアートのムーブメントが生まれていたということを思い出してみてほしい。社会の中で空虚なこと、喪失、隔たりが起きたとき、いつもアートがそれに反応するんだ。社会の状況を理解するためにもアートは大事だし、だからこそ、若い人がアートを作り続けられるようにするのも大事だと思ってるよ。

―貴重な時間をありがとうございました。また日本でThe 1975のライブが見られることを願ってます……“I wish that we could do it again”(またできるといいね/「Guys」)。

マシュー:そうだね、そうなることを願ってるよ。








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The 1975 - Notes On A Conditional Form ジャケ写.png
The 1975
『Notes On A Conditional Form』
(邦題『仮定形に関する注釈』)
発売日:2020年5月22日(金)
日本盤CD:UICP-1202
¥2,500(税別)
歌詞・対訳・解説付

配信・購入リンク
https://umj.lnk.to/The1975_4thAlbum

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SUPERSONIC

東京公演
日程:2020年9月19日(土)・ 9月20日(日)・ 9月21日(月・祝)
会場:ZOZOマリンスタジアム&幕張海浜公園
時間:9:30 開場 / 11:30 開演
料金:
【1DAYチケット】¥14,000
【3DAYチケット】¥36,000 ※枚数限定
【プラチナチケット(各日)】¥20,000 ※枚数限定

大阪公演
日程:2020年9月19日(土)・ 9月20日(日)
会場:舞洲SONIC PARK(舞洲スポーツアイランド)
時間:9:30 開場 / 11:30 開演
料金:
【1DAYチケット】¥13,000
【2DAYチケット】¥24,000 ※枚数限定
【プラチナチケット(各日)】¥18,000 ※枚数限定

チケット一般発売日:7月11日(土)10:00~
https://supersonic2020.com/

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