コロナ禍でも美容整形はやめられない、危険なセルフ施術に手を出す者も

パンデミック中でも海外まで整形手術を受けに行くYouTuber

中にはウェスト・ハリウッドにある医療スパYouthfill MDのように、FacebookやInstagramで公然と大々的に宣伝し、レーザー治療から脂肪吸引、ボトックス、フィラーといったサービスを割引価格で提供しているところもある。「営業しておりますよ」。カリフォルニア州ウェスト・ハリウッドの医療スパYouthfill MDの受付係は、コメント取材に朗らかに答えた。「マッサージやフェイシャルは行っておりませんが、現在も医療方面は――ボトックス注射などは行っています」

ビキニ姿のセクシーな女性の写真の下に「自宅待機中に手に入れた、彼女の唇に注目!」と添えた投稿をしたのは、フロリダ州デルレイ・ビーチにあるBalshi 皮膚科医院で働く診療看護師。「このチャンスを見逃すなんてもったいない!」(Balshi皮膚科医院はコメント取材に応じなかった)

表向きは営業停止や緊急時のみ営業(つまりボトックスは該当しない)としながらも、常連客やVIPを優先して、水面下で密かに営業しているところもある。「ソーシャル・ディスタンシングや自宅隔離はまだ続くでしょう。非侵襲性の施術をして自宅療養するにはちょうど良い期間です」。ローリングストーン誌が入手した別の広告メールにはこうした文章の後、来院の場合ボトックスとフィラー施術は10%オフになると書かれていた。

不要不急の理由で公衆衛生ガイドラインに背く人たちへの(正当な)偏見ゆえに、マーカスのようなインフルエンサーは、フィラー施術のために自宅待機命令に違反したことを表立って口にしたがらない。「自宅待機中に施術を受けたからという理由で、否定的に取られたくはありません」と、あるインフルエンサーも言った。

だがインフルエンサーの中には、都市封鎖により回復する時間ができたのを良いことに、自宅待機命令中に海外で美容施術を受ける者もいる。YouTuberのアシュリー・イーの動画には、彼女が韓国に渡って美容整形を受ける様子が映っている。

イーに取材したところ、韓国で新型コロナウイルス感染者数が急増した週、2月25日にロサンゼルスからソウルへ向けて出発し、翌日到着した。「出発前にウイルスのことや(韓国での)感染者の出ている場所について調べた結果、行くことにしました。それに恐怖を煽るやり方が好きではないので、ニュースはあまり見ません」と彼女は言う。

「帰国後はマイアミでRevolveのクルーズに行くつもりだったし、コーチェラとかEDC、仕事もあったから……手術を遅らせるわけにはいかなかったの」と彼女は続けた。「遅らせることも出来たけど、15年間待ちに待った手術だったから受けて来たわ」

Translated by Akiko Kato

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