デビュー40周年を迎えた松田聖子80年代の10曲、加山雄三の永遠さに近いものがある

松田聖子 1985年撮影(Photo by Tim Roney/Getty Images




デビュー曲がラテンだったんですね。作詞が三浦徳子さん、作曲が小田裕一郎さん。これは化粧品会社のCMソングとして流れました。その商品名がエクボだった。歌詞の中には「エクボの秘密」っていう言葉がありましたけど、これがそのキャッチコピー。もともとモデルとして聖子さんも出演する話だったらしいんですが、聖子さんにはエクボが無くてモデルの話が流れてしまった。これはファンならどなたでもご存知な話のようですね。アルバムは同年8月の『SQUALL』に入っておりました。このアルバムが、全編トロピカルなんですよ。これは改めてアルバムを聴き直して、「こういうデビューだったんだ」っていう発見でした。レゲエをやっているんですよ、1980年で。ボブ・マーリーが日本に来たのが1979年。日本でまだレゲエがマニアックなロックファンの中で広がり始めた頃。松田聖子さんはデビューアルバムで既に歌っておりました。1980年4月1日発売のシングルですね。この『裸足の季節』が出る1ヶ月前の3月7日に山口百恵さんが結婚、引退宣言をしました。百恵さんが身を引いて、聖子さんが登場する。こういうのが時代の偶然ですね。百恵さんとは全く違う明るい歌声が、1980年代を彩りました。アルバムのテーマはトロピカル。ここからどう成長していったのか? デビュー曲「裸足の季節」をお聴きいただきました。



1980年7月1日発売の2枚目のシングル『青い珊瑚礁』。この曲の印象が強かった方もいらっしゃるでしょう。この突き抜けるような歌声を聴いて、いい声だなあと思った記憶がありますね。作詞は同じく三浦徳子さん、作曲が小田裕一郎さん。これもアルバム『SQUALL』に収録されていましたね。デビューした時に、いくつかのプランやヴィジョンが出来上がっていたんだなというのが、このアルバムを聴いての印象なんです。アルバム『SQUALL』も作詞、作曲共に同じ作家に依頼している。1970年代に色々な方々がいましたが、そういう依頼の仕方は、いわゆるアイドルという形でデビューした方の中には多くなかったですね。松田聖子さんは1980年12月に2枚目のアルバム『North Wind』をリリースするのですが、これも作詞は全て三浦さんが手掛けていらっしゃる。曲も平尾昌晃さんが1曲手掛けているだけで、他は全部小田裕一郎さんですね。1枚目の『SQUALL』はテーマがトロピカル、季節が夏なんですが、2作目のアルバム『North Wind』は冬ですよ。1枚目は夏、2枚目は冬でというプランニングが出来上がっていたんだなというアルバムの流れですね。単にシングルヒットを出して、CMソングを歌って、雑誌のグラビアを飾るというような常套的なデビューとはちょっと違っていた。これをプランニングしたのが、松田聖子さんを発見したCBS・ソニーのディレクター若松宗雄さんですね。この人がいなかったら松田聖子は誕生しなかったと言い切っていいでしょう。彼の話はこの次の曲で触れたいと思います。1980年3月発売のシングルで、「風は秋色」。

Rolling Stone Japan 編集部

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