コロナ感染した富裕層の健康法アピール、貧困層との「格差」突きつける

2017年、クリスティーナとクリス・クオモ夫妻 (Photo by Kevin Mazur/Getty Images)

新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックで白日の下にさらされた厳しい事実のひとつに、米国の富裕層と貧困層の経済格差がある。

多くの都市では、後者に属する人々が圧倒的にウイルスの被害を被っている。もちろん富裕層もCOVID-19に感染する――ただ彼らには対処する方法がいくつもある。そのうちのひとつが磁気治療器をレンタルして細胞の自己回復力を高め、その後ブログに載せるという方法だ。

CNNキャスターのクリス・クオモ氏の妻、クリスティーナ・クオモ氏(そしてニューヨーク州のアンドリュー・クオモ州知事の義理の妹でもある)は、健康情報誌The Puristの創刊者兼CEO。だから彼女自身が陽性と診断されると、アーユルヴェーダ式食生活や酸素健康法、デトックスシェイク、ボディチャージャーといった健康業界の決まり文句が満載のクオモ家のコロナウイルス対策法をブログに載せたとしても、さして驚くことでもない。

・富裕層の実情とは対照的、米オクラホマ州に住む人々「断酒会の集まりに参加できずつらい」(写真)

クオモ氏の投稿によれば、鼻詰まりや頭痛を抑えるために抗ウイルス剤と鼻炎薬を摂取する他、エキネシア・オシャや2つの「薬草」(オナモミとマグノリア)といった酸素が添加されたハーブを毎日摂取しているという。なるほど、ここまではまだ普通だ。その後彼女は、ニューヨークの医師をハンプトンズの自宅に呼び抗ウイルス剤を投与してもらったことを明かした。

「医師は防護服と3Mのマスクの完全装備で現れました。私はマグネシウムとNAC(コロナ治療に非常に効果があると言われているグルタチオンの前駆体)、ビタミンC、リシン、プロリン、ビタミンB群、葉酸、亜鉛、セレン、グルタチオン、カフェインを投与してもらいました(頭痛を抑えるため)」

さらに、「体内の放射線と金属を取り除いて酸素添加するために、半カップの台所漂白剤を風呂水に加え」、電気周波を体内に送り込むと言われる装置「ボディチャージャー」で「血液に酸素を添加し、健康的な血球の生成を促進して免疫力を上げている」とも書かれている。

Translated by Akiko Kato

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