バイデン氏、トランプ米大統領のコロナ対策を激しく非難「何も責任を取りたくないのだ」

TV番組に出演し「現在の危機を乗り越えても、我々は彼らのことを決して忘れてはいけない」とエッセンシャルワーカーを称えたジョー・バイデン

米国の前副大統領で次期大統領選へ向けた実質的な民主党候補となったジョー・バイデンが、2020年4月21日に放送されたトーク番組『The Late Late Show』に出演。コロナウイルスのパンデミックの最中に何の責任も取ろうとしないドナルド・トランプ米大統領を激しく非難した。

インタビューの中でバイデンは、コロナウイルスが流行し始めた当初から抱いていた懸念について語った。また、2016年にトランプが次期大統領に決まった際、次のパンデミックに備えたオバマ政権による対策にトランプがほとんど興味を示さなかったことも明らかにした。バイデンはさらに、もしも自分が大統領であれば今回の危機にどう対処するかについても言及している。彼は、自分であれば何よりもまず自らの責任の下に対策を進めるだろう、とトランプの姿勢を激しく非難した。バイデンは、医療機器や防護用具の増産と配布、検査件数の増加、オバマケアの対象者の拡大等への具体的な対策について持論を展開すると共に、マイノリティのコミュニティへ特にコロナウイルスの影響が及んでいることを裏付けるデータを収集することの重要性を訴えた。

トランプ政権がなぜ同様の対策を取らないのかという問いに対してバイデンは、「なぜなら彼は責任を取りたくないからだ。彼の記者会見を見ればわかる通り、彼は自分の事しか言わない。我々米国民について語っている訳ではない。彼は、各州の知事は自分の対応に感謝すべきだと言っている。彼はいったい大統領という立場をどう考えているのか? 彼は自分が何をしているか理解した上で行動していることを、国民は知っておく必要がある。彼は当初、気候が暖かくなる頃には騒ぎも収まるだろうと言っていた。第二次世界大戦中のフランクリン・ルーズベルトにも例えられる。米国民は何事にも対処できるが、大統領は国民へ真実を伝えるべきだ。今のトランプは国民に真実を語っていない」と答えた。



バイデンはまた、米国の経済活動を早期に再開させようという動きにも懸念を示し、公衆衛生と経済の間で「誤った判断」が為されていると指摘する。さらに彼は、コロナウイルス危機の最中にも働き続けているエッセンシャルワーカー(市民生活に必要な職業に就く人たち)について語気を強めて主張した。「現在の危機を乗り越えても、我々は彼らのことを決して忘れてはいけない。今回の危機で我々はトランプの対応を知ったが、同時に国民は今まで見えなかったものが見えるようになったのだ。我々は突然、時給6、7ドルで働く素晴らしい人々の存在を知ることとなった。彼らのおかげで我々は食べることができ、電気を使い続けられる。自分たちが隔離生活を送っていても、彼らのおかげで守られているのだ」。

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Translated by Smokva Tokyo

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