ビル・ゲイツが危惧するバイオテロの脅威

『ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア』にビル・ゲイツが出演(CBS/Screenshot)

現地時間23日夜、アメリカの人気トーク番組『ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア』にビル・ゲイツが出演。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンのタイムラインについて語った。

ゲイツは「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」で130億円の資金を投入してワクチンの開発に奔走。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領ともワクチンに関して議論している。

「2つの可能性があります。1つは、95%の治癒率よりも大きい奇跡の治療法を得ること。もう1つは、効果的なワクチンを開発し世界の人々に提供することです。これらのワクチンのいくつかは、今年の夏までには何らかの動きが見られるはずです。安全性含めすべてがクリアになれば、たとえ1年後であっても(ワクチンの)製造が開始できます」

・ウイルスの次はバイオテロ? ゲイツの未来予想(動画)

ゲイツは、ワクチンの開発が困難な場合、タイムラインは2年に延びる可能性があることを認めているが、微かな希望も語っている。「毎日ワクチンについての状況を見ています。(開発に)18カ月かかると言ってきたが、それより早まるかもしれない」

「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」では現在7つのワクチン開発に取り組んでおり、全体では100以上のワクチンがテストされていると語った。

今月初め、ゲイツは『ザ・デイリー・ショー』で自身が2015年に未来を予見したことについて触れた(TED TALKで近々起こるかもしれないアウトブレイクを危惧していた)。「これは世界にとって大きな変化です。今回は西アフリカや中央アフリカで発生したばかりのエボラのようにはならないでしょう。私は数百億ドルを投じて、治療薬の開発・製造を準備し、次のパンデミックに備えることになります」

司会者のコルベアは、ゲイツにもう一度未来を見てほしいと頼むと、バイオテロリストの攻撃の可能性について言及した。ゲイツの暗いメッセージに、コルベアは神経質そうな笑みを浮かべるしかなかった。

「私はこれをパンデミック1と呼んでいますが、パンデミック2に備えてやるべきことのほとんどは、バイオテロの脅威を最小限に抑えるためにやるべきことでもあります」

Translated by Rolling Stone Japan

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