ローリング・ストーンズ、1968年の「無情の世界」初ライブ演奏を振り返る

1968年、「ロックンロール・サーカス」でライブを披露するローリング・ストーンズ(Photo by Mark and Colleen Hayward/Redferns)

「One World: Together at Home」でのオンライン共演も話題となった「無情の世界(You Can’t Always Get What You Want)」。アルバム『レット・イット・ブリード』収録のクラシック曲の初ライブ演奏はストーンズの「ロックンロール・サーカス」スペシャルでのこと。ブライアン・ジョーンズとの演奏もこれが最後となった。

2020年が始まったとき、ローリング・ストーンズは継続中の「ノー・フィルター」ツアーで北米中のフットボール・スタジアムをソールドアウトにし、再びステージに立つと思ったことだろう。理論的には年末までに日程を調整してツアーを実現することが可能とは言え、現実的には2021年もしくは2022年まで待つことになる確率の方が高い。



ストーンズ・ファンは、週末のグローバル・シチズン主催のイベント「One World: Together at Home」で彼らのライブ演奏を垣間見る機会を得た。彼らはそれぞれの自宅から「無情の世界」を演奏したが、エアドラムだったチャーリー・ワッツの姿にファンは困惑を隠せなかった(ストーンズの代理人はワッツの演奏についてのコメントを控えた)。とは言え、世界中が新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために閉鎖されている現在、人々が自分の求めるものを手に入れられない現状に見合った合理的な選曲だった。

●1968年の「無情の世界」初ライブ演奏を見る

「無情の世界」は1969年のアルバム『レット・イット・ブリード』に収録されており、1972年の『メイン・ストリートのならず者』ツアー以降、ライブでの定番曲となっている。これまで総計で757回演奏されてきたこの曲は、「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」「ブラウン・シュガー」「ホンキー・トンク・ウィメン」「ダイスを転がせ」「サティスファクション」「スタート・ミー・アップ」「悪魔を憐れむ歌」「イッツ・オンリー・ロックン・ロール」と匹敵する演奏回数だ。

Translated by Miki Nakayama

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