韓国生まれ、東京育ち、ルーツは嵐 kim taehoonとは何者か?

─サウンドに関していうと、ネオソウルとかディスコ色を感じたり、シティ・ポップ的なものもあると思いました。ルーツはどこにあるんでしょう。

これは声を大にして言いたいんですけど、ぼくのルーツは“嵐”なんです。留学の話と同じなんですけど、日本に住んでいるぼく世代の音楽が好きな人って少なくとも高校生、中学生ぐらいまでORANGE RANGEとか、嵐とか、SMAPを聴いていて、そこから洋楽を掘って聴いたりしていくと思うんですよ。ぼくは幼少期に馴染んだものが自分を形成していると思っていて。みんなかっこつけて横文字のルーツを並べたがるけど、ぼくらの本質にあるものってJ-POPだと思うんですよね。もちろん大学とか高校の時から聴き始めた洋楽もルーツと呼べると思うんですけど、本当のルーツとして扱うのであれば混ぜた方が本質に近づくと思うんです。サウンドとしては確かにディスコとか、アシッドジャズとか、ネオソウルみたいな雰囲気はあるんですけど、やっぱりポップに昇華したい。という思いがあるので、ルーツとしては根本が“嵐”で上物に洋楽のルーツを混ぜているイメージなんですよね。今年はとりあえず5作出す予定なので、本当に無限大に組み合わせられると思っていて、そういう意味でぼくらしいポップさをいろいろな方法で表現できたらと思っています。

─話していて、頭脳は明晰でありつつ寛容性は大切にされているんだなという印象を受けます。あと、面と向かって話すとけっこうゆるいですよね(笑)。

ゆるさって自分を表現するすごくいい言葉だと思っていて。曖昧な逃げの言葉でもあるんですけど、正直ごっちゃになっていることによって何をやっているか分からないカオスな状態にもなっているなって。だけど、ぱっと聴いた時にゆるいなとか、kimっぽいなって思ってくれれば大正解だと思っていて。もちろん中身を掘った時に○○っぽいってなってくるのもすごくありがたいんですけど、もっとシンプルにkimっぽさに惹かれてほしいですね、ぼくが単純にこどもなので光るもの大好きだったり、恐竜好きだったりとか(笑)。

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