ロックダウンの最中、ワーナー・レコーズはなぜビッグタイトルをリリースし続けるのか

デュア・リパは、ジェームズ・コーデンの『Late Late Show』でミュージシャン(とダンサー)たちを交えたスマートなウェブキャストパフォーマンスを披露。(Photo by CBS via Getty Images)



デュア・リパのアルバム発売を1週間前倒しした理由

レコード店の営業停止、そしてストリーミングの需要低下のあおりを受けてアルバムの発売延期が相次ぐ状況下で、両作の成功ぶりは際立っている。コーソン曰く、ソーシャルディスタンスというコンセプトは新譜にとって好機となる可能性もあるという。ビッグタイトルのリリースが次々に延期されることで市場の競争率が低下しており、SpotifyやApple Musicによる強力なプッシュを得られやすいためだ。「(ストリーミングの)パートナー各社と何度も話し合い、私たちはこのビッグタイトル2作の同時発売に踏み切った。彼らにしてみても、ビジネスを続けていく上でこういうリリースを必要としていたんだ。もちろん、作品が優れていることが大前提だけどね」

コーソンはデュア・リパのアルバム発売を1週間前倒しした理由について、同作がネット上にリークされてしまったことが理由だと認めている。イギリスに拠点を置く彼女は、その決定に対する失望を露わにした。コーソンは『フューチャー・ノスタルジア』と『パーティモバイル』の発売延期について慎重に検討したが、最終的にはリリースに踏み切った。(彼は消費形態の大半がデジタルであることが、経済面での致命的なダメージを回避しつつ両作をリリースできたことの要因だったとしている)

『フューチャー・ノスタルジア』の強行リリースについて、コーソンは「彼女は今世界で最もホットなアーティストの1人であり、その勢いを削ぐことは得策ではなかった」としている。また「アルバムの注目度を俄然押し上げた」という「ビリーヴ・イット」へのリアーナの参加を実現させたOVO Soundも、『パーティモバイル』の3月27日リリースに同意した。

アーティストのコンサート開催やテレビ出演が不可能となってしまったことで、プロモーションプランは土壇場での変更を余儀なくされた。パーティネクストドアはTwitchでリスニングパーティのライブストリーミングを実施するとともに、アプリCommunityを使って数百万人のフォロワーと直接やり取りを交わしていた。Instagram Liveで発売日の変更を涙ながらに発表したデュア・リパは、ジェームズ・コーデンの『Late Late Show』ではミュージシャン(とダンサー)たちを交えたスマートなウェブキャストパフォーマンスを披露した。



Translated by Masaaki Yoshida

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