トップレスで宅配サービス 米オレゴン州

それでも稼ぎは以前の1/4

Boober Eatsは完璧な解決策ではない。グロディ氏いわく、続けるうちに状況は良くなってはいるものの、それでも以前の1/4しか稼げないという。それに完全にリスクフリーというわけでもない。ダンサーは注文のたびに手を洗い、手袋も交換しているが、車内では他の2人と同席しなくてはならない。そのためボールデン氏のクラブのダンサーにも、とくに感染の危険が高い近親者と暮らしている者など、宅配サービスで勤続する代わりに自宅隔離を選んだ者もいるという(パンデミックの間デリバリーができないダンサーがいたら支援するか、と尋ねると、「彼女たちのなかで連絡をくれた者はいませんが、もし連絡があれば、必要なことはなんでもしてやりたいと思っています」と彼は答えた)。

手グセの悪い客という危険とも隣り合わせだ。だが、それも新型コロナのご時世にはこれまでとは様相が違っているようだ。グロディ氏の話では、幸いなことに、ほとんどの顧客が安全な距離を保っているという。ただ一度だけ、酩酊した女性客が抱きついてこようとしたことがあり、「ボディガードがうまく収めてくれたわ」とグロディ氏。

それでも、零細企業が懐を痛めている昨今、Lucky Devil Loungeのようなクラブはスタッフを守るために大至急ビジネスモデルの転換を迫られている。「この後も営業が続けられるようにするためにも、今までとは違うやり方で、従業員を雇用し続けなくては」とボールデン氏は語る。

Translated by Akiko Kato

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