URC50周年ベスト「愛と平和の歌」、避けて通れないテーマの歌

50周年を迎えた会員制レコードクラブURC

音楽評論家・田家秀樹がDJを務め、FM COCOLOにて毎週月曜日21時より1時間に渡り放送されているラジオ番組『J-POP LEGEND FORUM』。

日本の音楽の礎となったアーティストに毎月1組ずつスポットを当て、本人や当時の関係者から深く掘り下げた話を引き出していく。2020年3月の特集は、1969年2月に設立され50周年を迎えた会員制レコードクラブ、URC。田家秀樹が選曲した3枚組ベストアルバム『URC 50th ベスト・青春の遺産』の全曲紹介をしながらURCの歩みを振り返っていく5週間。第4週目となる今回は、DISC2の14曲目からDISC3の7曲目まで解説する。

こんばんは。FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」案内人、田家秀樹です。今流れているのは、斎藤哲夫さん「悩み多き者よ」。先月発売になりましたURC50周年ベスト『URC 50th ベスト・青春の遺産』からお聴きいただいております。今月の前テーマはこの曲です。



DISC2は「街と旅の歌」です。今週はDISC2の14曲目からご紹介します。



いきなりこの曲で始まりました。アルバムでは14曲目。三上寛さんの「青森県北津軽郡東京村」。この曲は三上寛さんの72年に出た1枚目のアルバム『ひらく夢などあるじゃなし』に入っていました。『ひらく夢などあるじゃなし』のタイトルを聞いて、ひょっとしてあの曲かな、と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、藤圭子さんの「夢は夜ひらく」のカバーも入っております。タイトルは「青森県北津軽郡東京村」なんですが、三上寛さんの生まれ名称。故郷は小泊村ですね。青森県北津軽郡小泊村というのが正式。でも、小泊村も、もう東京と変わらなくなっている。札束とアスファルトに塗り潰されているという、そういう変わり果ててゆく故郷を彼はこんな風に歌いました。でも、ここで歌われている東京村の景色はきっと青森県だけではなかったんじゃないでしょうか。

Rolling Stone Japan 編集部

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