カウンセラー視点で見たエンタメ業界の働き方

クリエイティブな現場での労働環境の改革には様々な困難があります。しかし、「これまでがそうだったから」「しかたがない」という理由で、「何も考えない」のは、クリエイティブとは最も遠い姿勢ではないでしょうか? 「パラサイト 半地下の家族」で第92回アカデミー賞の作品賞を含む4冠を達成したポン・ジュノ監督は、その制作の際に「標準勤労契約書」を順守しました。制作に携わる人たちが無理をしすぎることなく、労働者として正当な待遇を受けても、素晴らしい作品と結果を生み出せることを証明したのです。様々なクリエィティブな現場でも、これからの時代のために、様々な意見が出されて、少しずつでも良い方向に向かっていくことを望みます。



【参照】

コールドプレイのクリス・マーティン、音楽業界で働く自営業者のために法律の改正を訴える NME 2019.9.11
https://nme-jp.com/news/78565/
「セックス・ドラッグ・R&R」は過去のもの 音楽業界が取り組むメンタルヘルスケア
Rolling Stone Japan Nicole Brodeur 2020.01.28
https://rollingstonejapan.com/articles/detail/33032
ライブ・エンタテイメント業界の働き方改革 — プロモーターの現状と抱える課題
Musicman-Net 2019年8月23日
https://www.musicman.co.jp/interview/19098
職場の燃え尽き度が高いとしランキング 東京が世界1位に
Forbes JAPAN Laura Begley Bloom 2020.2.4
https://forbesjapan.com/articles/detail/32140
米アカデミー4冠「パラサイト」、ポン・ジュノ監督の“勤労基準の順守”も原動力に
WOW! korea2020/02/10
https://s.wowkorea.jp/news/read/251137/



<書籍情報>




手島将彦
『なぜアーティストは壊れやすいのか? 音楽業界から学ぶカウンセリング入門』

発売元:SW
発売日:2019年9月20日(金)
224ページ ソフトカバー並製
本体定価:1500円(税抜)
https://www.amazon.co.jp/dp/4909877029

本田秀夫(精神科医)コメント
個性的であることが評価される一方で、産業として成立することも求められるアーティストたち。すぐれた作品を出す一方で、私生活ではさまざまな苦悩を経験する人も多い。この本は、個性を生かしながら生活上の問題の解決をはかるためのカウンセリングについて書かれている。アーティスト/音楽学校教師/産業カウンセラーの顔をもつ手島将彦氏による、説得力のある論考である。

手島将彦
ミュージシャンとしてデビュー後、音楽系専門学校で新人開発を担当。2000年代には年間100本以上のライブを観て、自らマンスリー・ライヴ・イベントを主催し、数々のアーティストを育成・輩出する。また、2016年には『なぜアーティストは生きづらいのか~個性的すぎる才能の活かし方』(リットーミュージック)を精神科医の本田秀夫氏と共著で出版。Amazonの音楽一般分野で1位を獲得するなど、大きな反響を得る。保育士資格保持者であり、産業カウンセラーでもある。

Official HP
https://teshimamasahiko.com/


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