「SXSW」も開催中止に 米オースティン市長とフェス運営が声明

昨年SXSWがもたらした経済効果は約3億5600万ドルだった

ウォールストリートジャーナル紙によると、全世界での新型コロナウイルス感染者数は10万人を突破。アメリカ国内では260人の感染が報告されている。ニューヨーク・タイムズ紙によれば、アメリカ国内での死者は15人。テキサス州では17人の感染が確認されている。

SXSWの発表とほぼ同じく、有名企業はこぞって参加取りやめを発表した。IT業界ではFacebookとTwitterの2社が真っ先に不参加を発表。ほどなくTikTok、Apple、Amazon、Netflixがこれに続いた。

フェスティバル側にとって、音楽業界は最後の砦のひとつだったが、それもむなしい結果に終わった。ワーナー・ミュージック・グループ(WMG)は5日、車内メモでフェスティバルへの参加を取りやめるよう、社員に命じた。「多くのパートナー企業が同様の結論に至る中、フェスティバル参加によるメリットは大幅に減ると考えられます」と、WMG人事部のマーシャ・オシェロヴァ氏はメモの中で述べている。WMG所属アーティストへの出演キャンセル指示は、まだ公式には出ていない。

レコード会社御三家の残る2社、ユニバーサルとソニーからはまだ公式声明が出ていないが、5日に関係筋がローリングストーン誌に語ったところでは、他のレコード会社も同様にフェスティバルに参加しない可能性があると明らかにしていた。大手音楽出版会社BMIも、6日にSXSW不参加を発表した。

毎年SXSWはオースティン市の経済に大きく貢献している。そのためフェスティバル延期は間違いなく、市の経済に甚大な損害を与えるだろう。SXSWの決算書によれば、昨年オースティン市にもたらされたフェスティバルの経済効果は約3億5600万ドルだった。

Translated by Akiko Kato

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