―キャロル・キングの「You’ve Got A Friend」をコラボ曲として取り上げた理由は?キャンディス:母がもともとキャロル・キングが好きで、子どもの頃からよく聴かされていたんです。そもそも今回のアルバム『私をつくる歌 ~ザ・ウィメン・フー・レイズド・ミー』は、私が成長してきたなかで様々なインスピレーションを与えてくれた女性アーティストの曲をカバーするのがコンセプトで。そのなかで、ロバータ・フラック、エラ・フィッツジェラルド、シャーデーなどと並んでキャロル・キングの曲を取り上げるのは自然の成り行きでした。
あとこのアルバムには、ノラ・ジョーンズやベーシストのクリスチャン・マクブライドなど素晴らしいミュージシャンが参加していますが、スペシャルゲストとして山崎さんに加わってもらえたのは嬉しいボーナスで、作品全体のバランスもパーフェクトになったと思います。
―お二人にとって、キャロル・キングはどんな存在だと言えそうですか?山崎:初めて一緒にやるうえで、「You’ve Got A Friend」というのはいいテーマだなと。『Tapestry(つづれおり)』は若い頃からバイブルですし、僕にとってキャロル・キングは義理の母親ですから。
キャンディス:私の母親でもあります(笑)。彼女はいわゆるレジェンドですよね。ソングライターとしても素晴らしいし、多くの楽曲がいまも愛されている。
山崎:ジョニ・ミッチェルあたりと違って、大衆的というのかな。『Tapestry』はポップスでもあるしロックでもあるし、プロデュースも行き届いていて、シンガーソングライターとしてのすべてが集約されていますよね。そのなかでも「You’ve Got A Friend」はいろんなミュージシャンにカバーされていて、さっきもダニー・ハサウェイのを聴いてましたけど、あの曲は誰でも歌えるんですよ。その浸透率がすごい。
―お二人のカバーも最高でした。出来上がりについてはいかがでしょう?キャンディス:とても満足しています。アルバムの方向性も汲みつつ、また違ったレベルにもっていってくれる曲になったと思いますね。
山崎:スタジオに入った時点で波長が合うのもわかったし、僕にとっても素敵なレコーディングになりましたね。日本におけるレコーディングって、安直にダビングを繰り返しがちだけど、彼女とはまったくその必要がない。これ以上、何かを足したり引いたりしなくていいんですよ。モルトウイスキーみたいな感じ。
―セッションでの一発録りということですよね。初めて会ったのにそこまで息が合うのもすごい。山崎:彼女は「こんなふうにやりたい」と言ってくれて、ベースとドラムもすぐに「OK」という感じ。そのアイディアもすごくセンスがいいんですよ。デモテープはキャロル・キングの演奏に近いものだったけど、当日のスタジオでクロマチックを活かしたいいリフを提案してくれて。あそこは少しジャズっぽい。
キャンディス:私のなかのポップな要素と、今回のアルバムにおけるトラディショナルな要素、両方のサウンドを兼ね備えたものになったと思います。この曲によってアルバム全体もフレッシュで風通しがよくなったことで、さらに多くの方々にエンジョイしてもらえるんじゃないかな。私もハッピーだし、リスナーの皆さんからのフィードバックが今から楽しみです!
キャンディス・スプリングス
『私をつくる歌 ~ザ・ウィメン・フー・レイズド・ミー』
2020年3月27日(金)リリース
https://jazz.lnk.to/twwrmPR〈収録曲〉
1.デヴィル・メイ・ケア feat. クリスチャン・マクブライド(ダイアナ・クラール)
2.エンジェル・アイズ feat. ノラ・ジョーンズ(エラ・フィッツジェラルド)
3.アイ・プット・ア・スペル・オン・ユー feat. デヴィッド・サンボーン(ニーナ・シモン)
4.パールズ feat. アヴィシャイ・コーエン(シャーデー)
5.エックス‐ファクター feat. エレーナ・ピンダーヒューズ(ローリン・ヒル)
6.アイ・キャント・メイク・ユー・ラヴ・ミー feat. アヴィシャイ・コーエン(ボニー・レイット)
7.ジェントル・レイン feat. クリス・ポッター(アストラッド・ジルベルト)
8.ソリチュード feat. クリス・ポッター(カーメン・マクレエ)
9.ニアネス・オヴ・ユー(ノラ・ジョーンズ)
10.これからの人生(ダスティ・スプリングフィールド)
11.やさしく歌って feat. エレーナ・ピンダーヒューズ(ロバータ・フラック)
12.奇妙な果実(ビリー・ホリデイ)
13. ラッシュ・ライフ(サラ・ヴォーン)*
14. ユーヴ・ガット・ア・フレンド feat. 山崎まさよし(キャロル・キング)*
( )はトリビュート・アーティスト
*日本盤ボーナス・トラック
キャンディス・スプリングス来日公演
2020年5月17日(日) 名古屋ブルーノート
2020年5月18日(月)19日(火)20日(水) ブルーノート東京
キャンディス・スプリングス日本公式ページ
https://www.universal-music.co.jp/kandace-springs/山崎まさよし
『Quarter Note』
発売中
YAMAZAKI MASAYOSHI CONCERT TOUR 2020“Quarter Note”
3/20(金・祝)兵庫県 たつの市総合文化会館赤とんぼ文化ホール 大ホール 17:00 / 17:30
3/22(日)愛知県 名古屋市公会堂 大ホール 17:00 / 17:30
3/27(金)北海道 ZEPP Sapporo 18:00 / 19:00
3/29(日)茨城県 龍ヶ崎市文化会館 17:00 /17:30<振替公演>
4/4(土)愛媛県 しこちゅ~ホール(四国中央市市民文化ホール) 17:00 / 17:30
4/5(日)徳島県 阿南市文化会館・夢ホール 17:00 / 17:30
4/11(土)新潟県 新潟県民会館 17:30 / 18:00
4/12(日)長野県 須坂市メセナホール 17:00 / 17:30
4/17(金)大阪府 オリックス劇場OPEN18:30/START19:00<振替公演>
4/25(土)熊本県 熊本県立劇場 演劇ホール<追加公演> 17:00 / 17:30
5/2(土)三重県 シンフォニアテクノロジー響ホール伊勢(伊勢市観光文化会館)17:00 / 17:30
5/5(火・祝)岡山県 岡山市立市民文化ホール 17:00 / 17:30
5/6(水・振)広島県 広島NTTクレドホール 17:00 / 17:30
5/8(金)神奈川県 神奈川県民ホール 17:30 / 18:30
7/2(木)東京都 中野サンプラザホール 18:00 / 19:00<振替公演>
※以下の公演は延期
3/1(日)茨城県 龍ケ崎市文化会館 大ホール
3/8(日)東京都 中野サンプラザホール
3/14(土)大阪府 オリックス劇場
http://www.office-augusta.com/yama/