17歳の美少女殺人事件、法廷に提出されなかった残虐すぎる「新証拠」

昨年7月、地元ニューヨーク州ユーティカで殺害されたビアンカ・デヴィンスさん(Courtesy of the Devins Family)

17歳のビアンカ・デヴィンスさんを殺害し、遺体の写真をDiscordに投稿したブランドン・クラーク被告(21歳)が第2級殺人罪で有罪を認めるとの知らせを聞いたとき、母親のキム・デヴィンス氏の心境はたった一言、「ほっとした」だった。「傍聴席に座って一部始終を聞かされるだけでも十分辛かった」と、彼女はローリングストーン誌に語った。「いざ裁判になって、傍聴席であれに耐えなくてはならないないなんて、想像できません」

デヴィンス氏のいう“あれ”とは、それまで警察が公表していなかった新たな証拠のこと。クラーク被告が車のダッシュボードから携帯電話で撮影した、ビアンカさん殺害の様子を収めた動画で、裁判になれば法廷に提出されることになっていた。デヴィンスさんやニューヨーク州ユーティカ警察署のブライアン・コロマト警部補の話によれば、動画にはビアンカさんの最期の瞬間の他、ビアンカさんが自分と真剣に付き合うつもりがないことに被告が腹を立てる様子が収められていた。検察側はこれをクラーク被告の動機のひとつと考えている。

クラーク被告は2月10日、第2級殺人罪で有罪を認めた。裁判が行われる数週間前の出来事だった。法廷での陳述で被告は、自分の罪を悔い改めた。

「取り返しのつかないことをしたのだと自覚するべきだと思いますし、そうしたいと思っています」と、クラーク被告は法廷で述べた。「きちんと向き合うべきだと思います。彼女をご存じだった方々、彼女を愛していた全ての方々に申し訳ないと思っています。この事件でご迷惑をおかけした人たち、彼女の恐ろしい姿を目にしてしまった人たちにもお詫びします。謝罪だけでは足りないことはわかっていますし、それで自分のしたことが帳消しになるわけではないこともわかっています。お詫びしてもしきれません」

有罪答弁の一環として、クラーク被告はビアンカさん殺害映像について法廷で認めた。コロマト警部補によれば、映像には被告の車の後部座席で眠っているビアンカさんの姿が映っていた。さっきのことについて話し合おう、と被告が彼女を起こす。ニューヨーク州クイーンズのNicole Dollangangerのコンサートで、彼女が他の男性とキスしているのを目撃した件だ。ビアンカさんは謝罪するが、あなたとは恋人同士じゃないでしょう、と被告に念を押す。「2人は付き合っているわけではないことが、これではっきりしました」と、コロマト警部補。デヴィンス氏もこれを認め、何度かビアンカさんとクラーク被告との関係について話したことがあるとローリングストーン誌に語った。「彼がもっと深い仲になりたがっていたのはビアンカも知っていましたが、娘のほうは友達としてしか見ていませんでした。彼のほうも、それを気にしている風には見えませんでした」とデヴィンス氏。「彼は本当に上手に本性を隠していたんですね」

Translated by Akiko Kato

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