LITTLEが「春よ、来い」に載せてラップする亡き父への想い

―「春よ、来い」の歌詞にも使われている「沈丁花」という言葉は、春の季語で「不滅」という花言葉も持っていて、本楽曲でも使用されています。すごく余韻のある言葉というか、「春よ、来い」の持つ詫びさびもリスペクトされているというのが伝わってくるリリックだと思いました。

今って、春の歌ってなると「桜」ってフレーズを入れとけっていう風潮もあるのかなと思うんですけど、その言葉数と世界観の湿り方はすごいなと思うし、なかなかできないことだなって。逆に、僕みたいにこんな言葉数の多さしかないタイプの曲を作っていて、少し思ったことをどれくらい広げて長く言うかという表現をしていると、「春よ、来い」はやっぱりすごいなって感じましたね。



―『アカリタイトル』が出た時のインタビューで「キャリアを武器にしないといけない」ということもおっしゃっていました。「自分がジジイになった時に、どうラップするか」ということも語られていましたね。


結果、今回それをしていますね(笑)。昔はどのジャンル、どのトピックでも表現をしたいと思っていたし、楽しくラップとライブができればよかったけど、今は限られた時間と可能性の中で、大事なものを優先していくというか。それを歌う必要性がないと、すぐに曲にしようって考え方ではないというか。

―そういう意味で、地元・八王子は今ラップするべき大切な場所ということなんですね。

そうですね。韻も活動もそうですけど、自分を作ってきたもの作っているものを深く掘って、研ぎ澄ましていこうという気持ちになっています。

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