そして一篇の映画のようなストーリーを紡ぎ出す「115万キロのフィルム」に続いては、「バラードを続けたから元気がなくなったのかな、大阪。こういう時はsumikaから教わった“呪文”を」というMCを挟んで、なんとsumikaの初期からの人気曲「ふっかつのじゅもん」のカバーを。2トーン風の裏打ちグルーヴで高揚させると、ギタリストの小笹のメタル・マナーな速弾きソロも炸裂するラウドな「FIRE GROUND」へと流れ込んでさらなるヒートアップを誘った。後半は、80年代テイストの煌びやかなシンセから幕を開け、リズムにはトラップ的なビートの刻みも効かせながらアーバンなノリを極めた最新シングル「I LOVE…」、彼らの人気を決定づけた「Pretender」、そして躍動的なピアノのリフからオーディエンスの倍速に切り替わるクラップと大合唱を伴って大盛り上がりとなった「Stand By You」と続け、彼ららしい現行のブラック・ミュージックに根差したグルーヴィーな名曲の連打でしっかりとピークタイムへ。ラストは祝祭的なホーン・リフも伴った「宿命」で締めた。