幻覚剤セラピーやエネルギー療法、オスカー女優が「トラウマ克服」語る怪しい健康法

グウィネス・パルトロー(左)とエリーズ・ロウネン(Adam Rose/Netflix)



エネルギーフィールドを操作することでトラウマと身体的痛みが緩和?

その4:エネルギーヒーリングでトラウマ克服。

『グウィネス・パルトローのグープ・ラボ』が取り上げたヒーリング施術の中でも、とくにイカれていたのがエネルギーヒーリングだ。ボディーワーカー(兼指圧師)のジョン・アマラル氏が、『キャッツ』に出てくる長老猫のごとくGoopスタッフの身体の上に手を振りかざすと、スタッフらが身体を曲げ、オーガズムに達したかのように身悶えする。アマラル氏とGoopのお気に入り、機能性医学が専門のアポストロス・レッコス博士も説明しているように、エネルギーヒーリングは、身体から4~6フィート付近にあるエネルギーフィールドを操作することでトラウマと身体的痛みが緩和される、という原理に基づいている。その証拠として、アマラル氏は二重スリット実験を行い、波動と粒子という光の二重性を示す物理の原則を引きあいに出している(これはたしかにその通りだが、ヒーリング効果とはまったくもって何の関係もない)。

番組中、何人ものGoopメンバーがアマラル氏の施術台から跳ね起き、うっとりした表情でトラウマが癒えたと告白。パルトロー本人も施術を受け、娘のアップルを出産したときの緊急帝王切開の傷がいえたと宣言した。「身体にメスを入れるとき、自分では気づいていなくても、エネルギー相は乱れてしまっているんです」と、慰めるように言うアマラル氏。母親の1/3が帝王切開を経験しているという事実に反して、帝王切開は元来トラウマ的な経験、あるいは恥の根源だという考えを支持した。

番組を見ていると、たしかにアマラル氏は……Goopスタッフに何かしら施したのは確かなようだ。それが良いものか悪いものかは定かでないが。エネルギーヒーリングセッションによる恍惚の身悶えは決してプラシーボ効果ではない、と証明することできない。この施術で両脚のしびれが減ったと言う57歳のガン患者も紹介されてはいるが、彼の発言はあまりにもひねくれて利己的なので、視聴者は憤然と視聴を中断し、代わりに『ザ・サークル』を見始めることになるだろう。

Translated by Akiko Kato

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