ビリー・ジョーが語る、人生を形作ったグリーン・デイの15曲

ビリー・ジョー・アームストロング、ニューヨークのWebster Hallにて。2016年10月8日撮影(Photo by Ryan Pfluger/The New York Times/Redux)


13.「オーディナリー・ワールド」
『レボリューション・レディオ』(2016年)

Chelsea Lauren/Shutterstock

俺は2016年に『Ordinary World』っていう映画に出たんだけど、監督のリー・カークから主人公の人生を物語るような曲が欲しいって言われたんだ。それで幾つか書いた曲のひとつが「アウトローズ」で、同じく『レボリューション・レディオ』に入ってる。「オーディナリー・ワールド」もその時にできた曲で、カントリーっぽい雰囲気が映画に合ってると思った。曲のテーマはズバリ家族だよ。「光輝く街はどうやって探せばいい?/このありきたりな世界で/どうやって眠ったままの財宝を諦めればいい?/このありきたりな世界で」人生においてはシンプルな物事こそが何より確かな結びつきをもたらす、そういうことを歌ってるんだ。俺たちみんな、さほど重要じゃないことについて深く考えがちだからね。

俺はこの曲を、20年以上の隔たりを経て生まれた「2000 ライト・イヤーズ・アウェイ」の続編だと捉えてるんだ。俺は周囲の人々とのつながりをすごく大切にしてる。Adrienneはもちろん、グリーン・デイもそうだ。どうしてそんなに長く関係を保ってるのかって聞かれるんだけど、何て答えていいか分からないんだよね。ルーツを大切にしてる、ってことなのかもしれない。




14.「Love Is for Losers」
『Love Is for Losers』(2018年)

Christopher Polk/Variety/Shutterstock

これは(別プロジェクトの)The Longshotの曲だ。自分でプロデュースしたってことと、あまり深く考えずに作ったっていう点こそ違うけど、俺にとっては『ウノ!』『ドス!』『トレ!』の延長線上にある曲なんだ。全パートを自分で演奏して、出来上がった曲をSoundCloudに上げたり、曲の断片をInstragramに載せたりしてた。その過程で、俺はレコードを作ることの楽しさと、それがいかにクールなことかっていうのを再認識したんだ。バンドとして正式に活動を始めたのも、そういうコンセプトありきだった。中期のリプレイスメンツや、俺のお気に入りのバンドExploding Heartsみたいな、すごくストレートなロックンロールがやりたかったんだ。ロネッツや初期のビーチ・ボーイズの影響もあるかもしれない。

まず曲のリフが浮かんで、冒頭の「ぶっ壊れた車の助手席に座ってる」っていうラインがすごく気に入ったんだ。行き詰まった感じがすごく出てるからね。アンチ・バレンタインデー・ソングみたいな曲で、自分を卑下してバカになりきるっていう、俺のルーツに立ち返ったんだよ。バカを演じるっていうことにおいては、俺の右に出るやつはいないからね。




15.「ファザー・オブ・オール…」
『ファザー・オブ・オール…』(2020年)

Christopher Polk/Variety/Shutterstock

モータウンやソウルにどっぷり浸かってた俺は、そういう影響を反映したものを作ろうとしてた。それでも、グリーン・デイのイメージから極端にかけ離れたものにはしたくなかった。奇妙なバランス感を出したかったんだよ。まず俺が考えたリフを基盤にして、トレと2人でデモを作った。当時俺は、プリンスの最初のアルバム何枚かに夢中になってた。彼は本当に、あらゆるジャンルを融合させる達人だと思う。ファンク、R&B、クラシックロックなんかの要素をごちゃ混ぜにしつつ、出来上がったものはプリンス以外の何者でもないんだ。ヴォーカルは全部ファルセットで、俺もあんな風に歌ってみようと思った。自分らしさからはみ出してみるのも悪くない、そう思ったんだよ。

その頃俺はちょっと鬱気味で、この曲にはそういうムードが出てる。プライベートで色々と問題を抱えてたんだけど、それは今この国が置かれてる状況と無関係じゃないと思う。トランプについての曲を書くのって難しいんだ。『アメリカン・イディオット』の頃は、多くの人が心を通いあわせて声を上げてた。でも今はこの国の文化がすっかり毒されてしまっていて、人々を分断するあまりに深い溝のせいで、誰もがかつて感じたことのないようなパラノイアに取り憑かれてる。マジで恐ろしいし、不気味な状況だと思う。歌詞の一部に「内なる暴動で俺たちはライバル同士」っていうラインがあるんだけど、それって今この国の文化に起きていることだと思う。目に見えないところで、内戦の火種がどんどん大きくなっていってる。この曲はマイクのベースラインのおかげで、グリーン・デイ史上屈指の名曲になったと思う。シングル曲をこんなにも誇りに思えたことはないね。









グリーン・デイ
『ファザー・オブ・オール...』
2020年2月7日発売
国内盤のみボーナス・トラック「バン・バン(ライヴ・フロム・ザ・ウィスキー)」収録
CD予約 / ダウンロード / ストリーミング
https://greendayjp.lnk.to/FATHEROFALLPu


GREEN DAY JAPAN TOUR 2020

東京追加公演
2020年3月28日(土)幕張メッセ
ゲスト有
OPEN 12:00 / START 13:30
GOLDスタンディング ¥18,000
スタンディング ¥12,000

2020年 3月25日(水)インテックス大阪 ※SOLD OUT
OPEN 18:00 / START 19:00

2020年 3月27日(金)幕張メッセ ※SOLD OUT
OPEN 17:30 / START 19:00
https://www.creativeman.co.jp/artist/2020/03greenday/

Translated by Masaaki Yoshida

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