ハリウッドザコシショウ、「地獄」のものまね100連発ライブ敢行

開演時刻になると、前説及びネタ間の繋ぎを担当するハリウッド軍団後輩芸人の錦鯉とキャプテン渡辺が登場。本番前にザコシが緊張による嗚咽が止まらなかった話など暴露し会場を笑いで温める。そして、紹介を受けてハリウッドザコシショウが登場。大きな拍手に迎えらえた第一声が「どうもー、Mr.マリックでーす」。オープニングトークに入る前から、Mr.マリックや『マネーの虎』に出演していた小林社長のものまねなど、全く脈絡のない角度からネタを披露し笑いを誘う。100連発が始まる前から待ちきれないほどに仕上がっている様子であった。「ものまね100連発SEASON1,2を観てくれた方ってどれくらいいます?」との質問に、会場の約半分弱しか挙手しなかったことに対して、ここでは書けないような言葉で罵倒するなどザコシ節が飛び交った。また、前回から約2年ぶりの開催ということで、これまでの2年間の出来事を振り返る。新年号が”珍棒”(ザコシの好きな定番の隠語)ではなかったことに対する遺憾や、ザコシのネタにも取り入れられる著名人への皮肉を言っては、わめき散らし始める。映像作品化したら、常に音声モザイクが必要ではないかと疑うほどザコシの世界観が全開であった。そして、定番の”儀式”を20分近く行なってから、「ものまね100連発なんて地獄ですよ!」と自ら豪語するものまね地獄への幕が上がった。


Photo by 大橋祐希

ものまね100連発は、自身でも口にしていた”真面目にガイキチ”を体現したような内容であった。序盤から誇張しすぎた○○ものまねシリーズを立て続けに披露。題目を発表する際には「こいつもやべえやつですよ」、「こういうやべえガイキチが増えるほど仕事が増える」と本人は言っていたが、それを本人よりもやばくするのがハリウッドザコシショウ。世の中を騒がせた元アイドルや業界人を、奇声と大胆な動き、変顔で誇張し続けるが、どこか似ている要素があって面白い。1発目から「誇張しすぎた○〇興業の〇〇社長のモノマネ」というセンシティブなネタを披露。際どい部分を攻めていく題目が発表されただけで会場には笑いが起こり、狂人のように舞台上で暴れ回る。このネタは以前、某会場で披露しても何も言われず逆に怖かったと本人は語ったが、何よりその彼の大胆さに笑いが起こった。中でも度肝を抜かれたネタは、昨今社会問題となっているあおり運転で、ひたすら叫ぶ男性と、無言の女性の対比がシニカルに表現され、これもまた面白い。果たして笑っていいものか分からないがそれでも吹き出してしまう、ザコシのネタの特徴の一つであろう。

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