眉村ちあき、O-EASTワンマンで魅せた無邪気さと大人っぽさの狭間

MCでは、『劇団オギャリズム』の発売に関して眉村が「これはみんなの作品だから、私からおめでとうと言わせてください!」と無邪気な笑顔を見せ、会場からは「ありがとう!」と声があがる。と言うのも、新アルバムにはこれまでのライブを通して出来上がっていった楽曲が多く収録されているからだ。ライブの即興演奏から曲が生まれたということもあり、眉村と観客の一体感が、このライブをさらに加速させているのだ。

ライブ初披露のバラード「チャーリー」は、ギターを持たずマイク一本で歌い上げた。彼女の歌唱力がより際立ち、先ほどまでの子どもっぽさから一転、表情も少し大人になったようだ。曲の中で彼女は、「こうやって 見ると それぞれの大人があって 精一杯の背景を背負いながらもがいてる」と歌う。その両面を持ち合わせ、表現ではその間を行き来する彼女にとって、やはり「子どもから大人へ」が1つの大きなテーマになっている。はちゃめちゃ子どもなのか大人なのか、その両極端に振り切るだけではなく、その狭間で揺れ動く心情がパフォーマンスに表れているように感じた。


Photo by 樋口 涼

しかし、大人な面を見せると、子供っぽく戻るのが眉村ちあきだ。「ラーメンにお湯を注いで」という歌詞から始まる「夏のラーメンワルツ」では、実際にカップラーメンにお湯を注ぎ、曲の途中で完成したラーメンをスタッフが食べるという演出も。

「ここに来ているということは、説明無用ということで!」と言うと、「スクワットブンブン」では、会場全体で恒例のスクワット。眉村の振りを即座の対応力で楽しそうに真似をする観客たち。言わずもがな、眉村がその誰よりも楽しんでいるのだが。

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE