グレタに続け、若き環境活動家との対話「変化を起こせるのは私たち世代だと信じている」

ダボス(スイス)を訪れたアークティック・ベースキャンプの若き代表団。写真左からWenying Zhu(25、中国)、Kaime Silvestre(23、ブラジル)、Vanessa Nakate(23、ウガンダ)、Brooks Whiteman(15、英国)、Eva Jones(18、米国)。(Photo by Arctic Basecamp / Henry Iddon)

1月21日、世界経済フォーラム(WEF)の演説で気候変動問題活動家を「終末の預言者」呼ばわりしてバッシングを浴びせたトランプ米大統領に対し、グレタ・トゥーンベリは、各国政府や企業のリーダーたちは気候変動問題解決への有効な対策を取っていないと再び手厳しい批判を返した。「私たちの家には今なお火がついています」という彼女の主張は、前年に同会議で行った自身の演説を思い起こさせる。「あなた方の怠慢のせいで、刻々と火に油が注がれているのです」

しかしダボス(スイス)で気候変動問題を訴える若きリーダーは、タイム誌のパーソン・オブ・ザ ・イヤーに選ばれた彼女だけではない。トゥーンベリがプエルトリコのSalvador Gómez-ColónやカナダのAutumn Peltierら活動家との討論会に臨んでいる頃、世界各国から集まった別の若い活動家グループが、1970年からWEFを開催してきたスイスの高級リゾート地を見渡すアルプスの尾根でキャンプを張っていた。

ティーンエイジャーから20代前半の彼らは、極氷冠の急速な融解が世界中に与える影響と温室効果ガス排出量削減の必要性を訴える団体アークティック・ベースキャンプを代表し、ダボスでのキャンプに参加している。「超えてしまったらもう後戻りできない転換点が来るまで、わずか10年しか残されていない」とストックホルム・レジリエンス・センターのヨハン・ロックストローム教授は、ベースキャンプで開いた記者会見で語った。「10年以内に転換点がやってくる可能性は決して低くない。やっかいなことにむしろ高い。影響は限りなく大きく、タイムリミットは刻々と迫っている」

残念ながら世界経済は、山裾のスキーリゾートに集まった企業の利益優先で動いている。トゥーンベリによる演説から数時間後、5人の若き気候変動問題活動家はアークティック・ベースキャンプ主催の非公開会議に参加し、企業の利害の一部を持続可能な経済モデルに組み込む方法について話し合った。ローリングストーン誌は会議を終えた彼らと、キャンプのテント内で気候変動危機について話し合った。彼らの世代は、将来的に気候変動問題に対処する必要に迫られるだろう。

ーあなた方は今回、世界各地からはるばるダボスまでやってきました。今年の世界経済フォーラムの会期中に、特にやっておきたいことはありますか?

Vanessa Nakate(23、ウガンダ):アークティック・ベースキャンプに参加することは私にとって、デモンストレーションのひとつです。気候変動問題の限界を超えてしまっている現状を訴え、各国政府のリーダーに行動を強く促したいと思います。つまり彼ら自身が一歩踏み出し、より良い将来のための行動を起こすべきなのです。

Kaime Silvestre(23、ブラジル):私はブラジルから参加しています。アマゾン流域に住んでいますが、北極圏で起きていることは、私たちを含む世界中の人たちに影響しています。私は今回、世界のリーダーたちに北極圏を守るよう強く訴えたいと思います。

Brix Whiteman(15、英国):このようなキャンプに参加できて、とても感激しています。声を上げる機会がほとんどないと思い込んでいるティーンエイジャーも多いですが、実際は違います。ティーンエイジャーに発言権がないとは思いません。私たちにも抗議する方法はたくさんあるのです。私たちが身をもって証明できたと思います。でもとにかく、このような活動に参加できて嬉しいです。私たちは世界的な問題に直面しています。私の住む街でも、かつてないほど大規模な洪水が起きています。私も被害者のひとりなのです。だから、何か影響を与えられる活動に参加できて本当に嬉しいです。

Eva Jones(18、米国):気候変動危機を克服するためには、科学的解決策が絶対に必要だと考えます。テクノロジーの進化が、私たちを混乱に陥れました。だから私たちは自然に基づく解決策を採用しながら科学を上手く利用して、世界のリーダーたちに変化と行動を促す方法を探るべきだと思います。ここへ来て24時間が経ちますが、変化と行動こそが最も大きな課題だと思いました。気候変動問題に対して楽観視している専門家たちが本当に多いのです。

Wenying Zhu(25、中国):科学は気候変動問題のとても良い解決策をもたらすと思います。でも同時に、テクノロジーによる解決策を政策や方針や日々の生活に採り入れることも重要です。今回は世界のリーダーたちへ、影響力を発揮するように訴えたいです。彼らには、再生可能エネルギーやテクノロジーの使用を促進する政策を考えてもらいたいのです。

Translated by Smokva Tokyo

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