BABYMETAL、光と闇を体現した幕張ライブ完全レポ

さらなる高みへ昇華させた「イジメ、ダメ、ゼッタイ」

カオスな盛り上がりを経て、「Starlight」でライブは佳境へ。“メタルの銀河の旅”がいよいよ終わりに近づいていることを感じさせる壮大な「Shine」を経て、「Arkadia」で旅の終わりと新たな始まりを告げると、再び“光の”と“闇”が融合する。この日の演奏を務めた黒装束の神バンドに加え、白装束の神バンドがステージに現れると、スクリーンに映される映像で次の曲が何なのかがわかり、「ヘドバンギャー!!」以上の大歓声が沸き起こる。2日間の締めくくりに選ばれたのは、1stアルバム『BABYMETAL』収録の人気曲「イジメ、ダメ、ゼッタイ」だ。


Photo by Taku Fujii

SU-METALのハミングに続いてパワフルなバンド演奏が加わると、ステージ両サイドのウィングや花道などに散っていたMOAMETALとアベンジャーズ3人が一斉に走り出す……なんともうれしいサプライズじゃないか。曲中盤の“バトルパート”ではMOAMETALやアベンジャーズたちが戦う様もフィーチャーされ、その一挙手一投足に対して客席から喜びの声が鳴り響く。SU-METALの歌声もリリース当時からは想像もできないほどの強さ、儚さ、美しさを兼ね備えたものへと進化し、「イジメ、ダメ、ゼッタイ」という楽曲を、そしてこの曲が持つメッセージをより強いものへと昇華させた。こうして以前の“DARK SIDE”とは異なる、明らかに「2020年のBABYMETALだからこその“DARK SIDE”」を完璧な形で表現し終え、メンバーはステージをあとにした。

1月26日公演セットリスト
01. IN THE NAME OF
02. Distortion (feat. Alissa White-Gluz)
03. PA PA YA!! (feat. F.HERO)
04. KARATE
05. Kagerou
06. BxMxC
07. シンコペーション
08. ヘドバンギャー!!
09. Starlight
10. Shine
11. Arkadia
12. イジメ、ダメ、ゼッタイ

2日間を通して、“光の世界”と“闇の世界”をまるで旅するような感覚で楽しむことができた今回の2DAYSライブは、アルバム『METAL GALAXY』が提示する“メタルの銀河の旅”をさらに具体的な形で表現したものだった。と同時に、結成から10年近くを経て今のBABYMETALが最高地点に到達しつつあることを証明する結果でもあった。

だからこそ、26日公演のエンディングに告知された今年結成10周年を迎えるBABYMETALの“最終楽章”「METAL RESISTANCE EPISODE X」の意味が気になってならない。その詳細は“FOX DAY”=4月1日に発表される予定だが、彼女たちにこの先どんな未来が待ち受けているのか期待と不安が入り混じる中、今は新たなる“お告げ”を静かに待ちたい。

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