中島みゆきは「戦友」 プロデューサー/アレンジャーの瀬尾一三が語る

番組収録後の瀬尾一三氏(右)とDJの田家秀樹(左)。 ふたりが手にしているのは、2月10日に発売される瀬尾さんの著書 『音楽と契約した男 瀬尾一三』のプレスリリース。

音楽評論家・田家秀樹がDJを務め、FM COCOLOにて毎週月曜日21時より1時間に渡り放送されているラジオ番組『J-POP LEGEND FORUM』。

日本の音楽の礎となったアーティストに毎月1組ずつスポットを当て、本人や当時の関係者から深く掘り下げた話を引き出していく。2020年1月の特集は、「瀬尾一三2020」。今週と来週の2週に渡って、去年、音楽活動50周年を迎えた70年代以降の日本の新しい音楽のプロデューサー、アレンジャーの先駆けである彼の作品集の収録曲を特集していく。今週は収録曲の後半8曲について、田家と瀬尾が裏話をトークしていく。

田家秀樹(以下、田家):こんばんは。FM COCOLO『J-POP LEGEND FORUM』案内人の田家秀樹です。今お聴きいただいたのは、中島みゆきさんで「涙 - Made in tears-」。1月8日に発売になりました『時代を創った名曲たち 3~瀬尾一三作品集 SUPER digest~』からお聴きいただいております。オリジナルは1988年のアルバム『グッバイ ガール』収録。今月2020年1月の特集は「瀬尾一三2020」。プロデューサー、アレンジャー、作曲家、音楽監督、シンガー・ソングライター、中島みゆきさんを手掛けるようになって32年です。1月8日に瀬尾さんが手掛けられた曲を集められたコンピレーションアルバム『時代を創った名曲たち 3~瀬尾一三作品集 SUPER digest~』が発売されました。瀬尾さんが70年代から2000年代まで手掛けた全17曲が収録されています。先週と今週は、そのアルバムの全曲紹介をお送りいたします。今週は後半です。

瀬尾一三(以下、瀬尾):こんばんは(笑)。

田家:今回の瀬尾さんの特集はですね、内幕をお話すると、4週間分まとめて収録してます。

瀬尾:これ言っちゃっていいんですかね(笑)。おじいちゃん頑張ってます。

田家:なぜ4週分まとめて録ってるかと言いますとですね、1月には中島みゆきさんのラストツアー「結果オーライ」が始まりまして、瀬尾さんもそちらに参加されますし、私も同行させていただくことになっておりまして。体力的には大丈夫なんでしょうかね。

瀬尾:本当ですよね、頑張りましょうね(笑)。

田家:コンピレーションの話もありましたが、2月8日には瀬尾さんの本『音楽と契約した男 瀬尾一三』。が発売されます。先週はこの本の話を最後にして尻切れとんぼになってしまったので、今回は本の話から始めようと思います。スペシャル対談も4組ありまして、萩田光雄さん、松任谷正隆さん、山下達郎さん、亀田誠治さん。どんなお話をされました?

瀬尾:お互いの役割が似ているというか、アレンジプロデュースをやっている方々と個別にお話したんですけど。やっぱり共通しているところもあれば、アプローチが全然違う人もいて、そこを赤裸々に話してくれたので楽しかったですよ。

田家:萩田さんはストリングス、オーケストラが得意な方で、松任谷さんは由実さんと鉄壁のコンビを組まれている、山下さんはアーティスト活動と竹内まりやさんのプロデュースを両立、亀田さんはご自身もベーシストですし、バンドもソロも手掛けられている。

瀬尾:そうですね、それぞれの色がありますね。亀田さんは椎名林檎さんや東京事変もやっていますし。でも皆さん各々自分たちの方法論があって共有してみたりとか、「あるある」の話もあったりとかしてとても熱のある人たちでした。皆ハートがすごい熱いですね。

田家:そういう人たちと話す機会は頻繁にあるんですか。

瀬尾:そうですねえ。そんなに若い人との交流も多くはないので。

田家:亀田さんは以前から瀬尾さんと話したいと言われてましたよ。

瀬尾:そうですね、亀田さんは時々一緒に食事したりするので。奥さんの歌手の下成佐登子さんが、僕がアレンジをしていた方だったりするので。

田家:そうなんですね。本日1曲目は、この本には寄稿という形で参加されている方であります。『時代を創った名曲たち 3~瀬尾一三作品集 SUPER digest~』より10曲目、吉田拓郎と加藤和彦さんで「ジャスト・ア・RONIN」。



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