米イリノイ州とミシガン州、大麻合法化の新州法が施行

中西部の都市で誰よりも先に合法マリファナを購入しようと、シカゴ市レイク・ビューのサニーサイド販売所の前に並ぶ人々。(Photo by Paul Beaty/AP/Shutterstock)

2020年1月1日現在、米中西部の2つの州が合法的な嗜好用マリファナの販売を認めている。今年イリノイ州で新たな法律が施行されたことにより、全米第6の州もついにマリファナ使用の合法化に踏み切った。一方、ミシガン州でも同様の法律が2019年12月1日付で施行された。大麻消費の新時代の幕が上がる中、両州の新州法について、また州法が及ぼす影響について、知っておくべきことを挙げてみた。

・ミシガン州

2019年12月1日以降、州が発行した有効な身分証明書または運転免許証を持つ21歳以上の成人は、認可を受けた小売業者から嗜好用マリファナを購入することができるようになった。持ち歩く分は2.5オンスまで、自宅では10オンスまで、合法的に大麻を所有することができる。乾燥大麻に加え、食用大麻、チンキ、カプセル、ローション、葉巻、抽出液なども販売される。ただし、いかなる量でもマリファナを州外に持ち出すことは違法。同様に、公共の場での大麻使用や、使用後の運転、21歳未満への大麻提供も違法となる。

医療用大麻の販売所――すでに医療用大麻を販売している業者も含め――が嗜好用大麻を販売する場合、改めて認可手続きを取らなくてはならない。12月22日現在、ミシガン州大麻規制局は22の小売業者を含む44業者に大麻販売を認可した。

最終的には、嗜好用マリファナの販売を認めるかは各自治体の判断に委ねられる。現在までおよそ80%の自治体が、ミシガン州大麻規制税制法からの離脱を選択している。デトロイトは嗜好用大麻の販売を少なくとも1月31日まで見送る判断を下した。この日市議会は、市内での嗜好用大麻販売を統轄する条例を策定する予定だ。ミシガン州で医療用大麻――2008年に合法化された――を使用している人はおよそ30万人。アメリカ保健福祉省によると、州内で嗜好用マリファナを使用している人は推定150万人に上ると見られる。

大麻関連法の改正を求める非営利団体National Organizations of the Reform of Marijuana Laws(NORML)のミシガン支部の理事メンバー、ブラッド・フォレスター氏によると、ミシガン州の法律は自宅での大麻栽培に特に寛容な方だと言う。「12本の苗から合法的に栽培した大麻の所持が認められています。量にすれば数ポンドに相当します」と、ローリングストーン誌に語った。

州の経済活動に及ぼす影響を知るには時期尚早だが、12月22日の時点で、合法化から最初の3週間で470万ドル以上売り上げたことがわかっている。小売販売業者が最も集中しているのは、1972年にミシガン州で最初にマリファナを非犯罪化したアナーバー地域。現在ミシガン州では3つの販売所が自宅配送の認可を受けているが、ドライブスルー方式での販売や移動販売、ネット販売はいずれも禁止されている。

Translated by Akiko Kato

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