オーストラリア森林火災、ヌードモデルたちが裸の写真で義援金を集める

性労働者に対する強い風当たり

同じくモデルのEmmy Corinneさんも直接フォロワーに写真を送ってはいないものの、Instagramに活動について投稿するのは控えていると言う。「話題に出すだけでアカウントを削除される人を見てきました。Instagramは本当に厳しく(て)、投稿した単語にすら反応されてしまいます」彼女も性的な内容の投稿に関しての規則が比較的緩いTwitterで募金活動を行い、たった1日半で1万ドル以上集めた。

多くの性労働者にとって、ソーシャルメディアでの募金活動は難しい。GoFundMeをはじめとする大手クラウドファンディングプラットフォームは性労働者に対して不寛容なことで知られている。その姿勢はその企画が仕事と無関係で利用規約に違反していなくても変わらず、実際2015年に珍しい病気にかかってしまった性労働者がWePayというプラットフォームで治療費を寄付してもらおうとするも、却下されてしまった。他にもSusan G. Komenなどは、彼らに寄付している大企業たちがPohrnhubやRedtubeと連名されたくないという理由で、性労働者やアダルト業界からの寄付をはっきりと断っている。

コメントを求められてもワードさんはすぐに応えなかったが、個人的にもキャリア的にも悪影響を受けていた。5万人いたInstagramのアカウントを失っただけでなく、彼女がヌード写真を販売していることをよしと思わない家族との関係も悪化してしまったとツイートした。しかし、彼女の活動は間違いなくヌードモデルたちが募金活動を始めるきっかけになっただけでなく、金銭と引き換えに性的サービスを提供する意味を世間に広めるのに貢献した。ワードさんの友人のひとりのHaeさんはTwitterにワードさんを支持する旨を語った動画を投稿し、今回のキャンペーンは「性労働者であることやヌード写真を売っていることをカミングアウトする絶好の機会になりました。性労働と結びつけられるものでこれ以上に素晴らしいことはありません」と話している。

「世間はどうしてもヌード写真などを売る人に対して偏見を持っています。今回はヌードを売ることが直接慈善的な活動に結びついた数少ない例です」とHaeはローリングストーン誌宛のTwitterのダイレクトメッセージで語った。「ケイレンは『ヌードの販売』と『慈善』を結びつけました。これが世間の人々にこのような仕事をしている人についての考えを改める機会になってくれたらいいと思っています」

Translation by Mika Uchibori

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