クリント・イーストウッドが描く「英雄」の共通点

新作映画『リチャード・ジュエル』について語るクリント・イーストウッド監督(Photo by Kaori Suzuki)



クリント・イーストウッドが伝えようとしたこと

イーストウッド監督は、『アメリカン・スナイパー』で史上最強の狙撃者といわれた男の葛藤する内面を描いた。『ハドソン川の奇跡』では、155人もの命を救いながらも容疑者とされたパイロットが直面した真実に向き合った。全くタイプの異なる実在人物を描いてきたことについて、「そうだね、みんな違う。異なるからこそ現実の英雄なのだと思う。それぞれが違う人間が人生のなかで異なる困難に直面する。それでも彼らは苦境に立ち向かっていく。それが英雄の共通点なんだ」と指摘する。

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映画『リチャード・ジュエル』より(©2019 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC)

この映画を通して観客に受け取ってもらいたいことは何かと問うと、「悲劇とはなにか、そして物事が正常でなくなること、そしてそれによって多くの人間が苦しむことがあるということを感じてほしい。人は常に非難を避けるために証拠隠滅をするものだが、それは正しいことではないんだ」と警鐘を鳴らす。最後に、なぜ今、リチャードの物語を映画化することになったのかと聞くと、こんな答えが帰ってきた。

「彼は44歳という若さで亡くなっている。母のボビとワトソンはこの映画を作っていることを良いことだと思ってくれていた。彼はずいぶん前(2007年)に亡くなってしまったけれど、この映画はリチャードに対するトリビュートなんだ」。



<映画情報>



『リチャード・ジュエル』
2020年1月17日(金)全国ロードショー
監督/製作:クリント・イーストウッド
原作:マリー・ブレナー バニティ・フェア「American Nightmare―The Ballad of Richard Jewell」 
脚本:ビリー・レイ『キャプテン・フィリップス』
製作:ティム・ムーア、ジェシカ・マイヤー、ケビン・ミッシャー、レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・デイビソン、ジョナ・ヒル
出演:サム・ロックウェル(『スリービルボード』)、キャシー・ベイツ(『ミザリー』)、ポール・ウォルター・ハウザー(『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』 )、
オリビア・ワイルド(『トロン:レガシー』)、ジョン・ハム(ドラマ『MAD MEN マッドメン』)
©2019 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
http://wwws.warnerbros.co.jp/richard-jewelljp/

Rolling Stone Japan 編集部

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