クリント・イーストウッドが描く「英雄」の共通点

新作映画『リチャード・ジュエル』について語るクリント・イーストウッド監督(Photo by Kaori Suzuki)



無謀な弁護士ワトソンをサム・ロックウェルが好演

「私は俳優としてのサムが好きなんだ。才能にあふれている彼ならワトソン・ブライアントを表現できると思った」とキャスティングを進めた。「どんなキャラクターであれ、それを包み込むように理解し、彼自身のものにできる。実際に完璧にこなしていた」という。いっぽうサム・ロックウェルは「俳優に対してものすごく思いやりのある監督で、俳優たちを信頼し、自由に演じさせてくれる。それに彼は、不正について、そしてふだんは過少評価されているけれど、いざというときに力を発揮する、リチャード・ジュエルのような人物についてのストーリーを描くことに関心をもっている。僕は監督のそういうところが素晴らしいと思う」と絶賛。


映画『リチャード・ジュエル』より(©2019 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC)

リチャードとワトソンを追い詰めるきっかけを作る女性記者キャシー・スクラッグスを演じるのは、オリビア・ワイルド。「脚本を読んでもらったときに、この役を通してさまざまなことが描けると思った」と監督は言う。「彼女は興味深い人物だ。とてもタフで、常に自分に優勢になるように取材を進める」と、スクープを狙って取材対象に向かう貪欲な女性記者を通して、メディアが抱える問題点に切り込んでいる。

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映画『リチャード・ジュエル』より(©2019 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC)

もう一人の名女優が出演している。FBIによる執拗な捜査、そしてメディアによる報道の過熱、目の前で追い込まれていく息子を見守る母、ボビ・ジュエルを演じるキャシー・ベイツだ。監督は「キャシーはすばらしい。大きな集中力をもって、真剣に取り組んでくれた。ほかの俳優もそうだが、彼女も本物のボビ・ジュエルを表現するために脚本や提供した素材以上に役柄について調べてきてくれた」と、その役作りと演技を絶賛した。

Rolling Stone Japan 編集部

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