性別の枠を超えた「人間」という単位の捉え方、LGBTQへの理解

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昨年9月に書籍『なぜアーティストは壊れやすいのか?』を出版した、音楽学校教師で産業カウンセラーの手島将彦。同書では、自身でもアーティスト活動・マネージメント経験のある彼が、ミュージシャンたちのエピソードをもとに、カウンセリングやメンタルヘルスに関する基本を語り、アーティストやスタッフが活動しやすい環境を作るためのヒントを記している。そんな手島が日本に限らず世界の音楽業界を中心にメンタルヘルスや世の中への捉え方を一考する連載「世界の方が狂っている 〜アーティストを通して考える社会とメンタルヘルス〜」。第6回は、既存の性の枠に捉えられず、流動的で、変化していくセクシュアリティの中で認知されるべきLGBTQの理解を深める。

2019年のNHK紅白歌合戦に出場した氷川きよしさんは、「男らしく生きて欲しいって言われると、自殺したくなっちゃうから、つらくて」「どうしても人間はカテゴライズをする傾向がある。これからは時代も変わって、ありのままの姿で本当の自分を表現していきたい」と語り、デビュー20周年記念シングル「大丈夫」と「限界突破×サバイバー」のメドレーを男女の枠を超えた表現で披露しました。また、MISIAさんはLGBTの尊厳やその社会運動、そして多様性を象徴するレインボーフラッグを掲げ、ドラァグ・クイーンのダンサー等とともに熱唱しました。



前回は男性前々回は女性がテーマでしたが、今回はLGBTについて取り上げたいと思います。まず、LGBTという言葉ですが

・Lはレズビアンの頭文字からとられていて、女性に性的・恋愛感情(性愛感情)を抱く女性を指します。
・Gはゲイの頭文字で、男性に性的・恋愛感情(性愛感情)を抱く男性を指します。
・Bはバイセクシュアルでの頭文字で、男女どちらにも性愛感情を抱く人です。
・Tはトランスジェンダーの頭文字です。これは、産まれたときに割り当てられた性別に対して違和感を持っている人、自分が生きていきたい性別が異なっている人です。一方で、生まれたときに割り当てられた性別に対して違和感のない場合を「シスジェンダー」と言います。

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