THE STAR CLUB、2019年もPUNKで締める

〈GIGS 2019 YEAR FINAL〉の東京公演を新宿LOFTで開催したTHE STAR CLUB (photo by MARUYAMA MASASHI)

2019年12月30日(月)、結成42年を迎えたジャパニーズ・パンク・バンドTHE STAR CLUBが東名阪をめぐる〈GIGS 2019 YEAR FINAL〉の東京公演を新宿LOFTで開催した。秋のツアー〈GIGS 2019 "CAMOUFLAGE" TOUR〉では九代目ドラムRYOの脱退もあったが、バンドの歴史を終わらせることなく続けた先にたどり着いた年末公演。バンドも観客も気合いが入ったGIGの様子をレポートする。

年の瀬の歌舞伎町。浮き足だったこの町の隅に、一際目立つパンクな集団が新宿LOFTの前に集結していた。そう、今日はTHE STAR CLUBのGIGだ。2019年を彼らの音楽で締めくくろうとする気合の入った観客が次々に会場に入っていく。

一気に冷え込んだ冬の空気から一転、会場は開演前からピリついた熱気とタバコの煙に満たされていた。70年代、80年代のPUNKの名曲が流れると、本当に今は2019年の終わりなのだろうかと疑いたくなるほど、変わらないものがそこにはあった。その一方で、観客の年齢層から確実な時の流れも感じることができる。気がつけば、予定時刻には会場をほぼ満たすような数の観客が集まっていた。

18時50分、OPの爆音とともに幕が上がり、HIROSHI(Ba.)、SEIICHIRO(Dr.)、TORUxxx(Gt.)、HIKAGE(Vo.)が登場。『BREACH OF THE PEACE』(2005)収録の「BLEACH ME」からGIGはスタート。<死に場所を探し走って来たぜ>、そんな歌詞にスイッチが入った会場はボルテージを一気に上げ、ステージ前は無秩序状態へ。それまでのピリついた空気を、圧倒的な熱気が一瞬で覆い尽くした。



そこからMCを挟まず、ノンストップで28曲を演奏。GIGは、バンドの歴史を大きく振り返るような新旧入り混じったセットリストで展開された。色あせることのない曲達。観客もパンクの現場らしく暴れている人から、後ろの方からじっと腕を組んでステージを見つめる大人まで楽しみ方は幅広いが、そこに通底しているパンクの精神がGIGの一体感を作り出していた。

Kaito Yokozawa

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