17歳の美少女、ビアンカ・デヴィンズの短い生涯と拡散された死

2019年7月に殺害されたビアンカ・デヴィンズ(写真提供:デヴィンズ家)



掲示板の粘着質な住民

だが恐らく何よりも、/r9k/で人気の女の子には2つの大きな共通項がある。精神疾患を抱えていて、しかも年齢層がかなり低いということだ。「13~14歳ぐらいの頃は、みんなこういうものにのめりこむものでしょう」と言うのは、ビアンカのネット友達クロエ・フレイジャー。「実生活では孤独で、社会的に満たされない問題を抱えているから、こういうコミュニティに入り浸るんです。そして抜け出すのは難しい」

低年齢にも関わらず、こうした女の子たちは年上の男性ファン、いわゆる「若い女の子を崇拝する追っかけ連中」を惹きつける、と言うのはビアンカのネット友達エリカ・ローズ。彼女もまた/r9k/の常連だ。「彼らは女の子を偶像化して執着するんです」。しばしば追っかけたちは女の子にプレゼントや金銭、時にはドラッグを送る。その見返りに何らかの愛情の印や、ごくごく稀ではあるが、ヌード写真を期待して。女の子が追っかけ連中のイメージから少しでも外れると、すさまじい報復が待っている。たいていは誹謗中傷やヌード写真の流出だが、中には暴力を振るわれたり、いきなり家に押しかけられたりしたと言う子もいた。お前の学校に銃をぶっ放してやるという電話がかかってきた子もいた。彼女たちにとっては、「こういうコミュニティと関わることで、自我が満たされるんです」とシタレラ氏は言う。「でも、ある意味で自傷行為でもあります」

ビアンカの場合は特に、追っかけとの距離が近いことで有名だった。「彼女は人が良かったから、そういう人を無視できなかったんです」とクロエ。「時には人が良すぎるぐらいでした」

ビアンカは本来閉ざしておくべきネット上の扉を開けっぱなしにする傾向にあった。法的トラブルの可能性があるため、匿名を希望した別の元彼曰く(仮にロブと呼ぶことにしよう)、2人は4chanの/soc/という掲示板で2017年初頭に出会った。いわゆる出会い系やヤリ友探しのフォーラムだ。「めちゃくちゃ寂しかったんだ」とロブ。当時彼は18歳、ビアンカは15歳だった。「彼女も寂しかったんだ」。 1週間もしないうちに、ビアンカの方から付き合ってくれと言われたそうだ。2人はその後2年ほど、付き合ったり別れたりを繰り返した。

2017年8月、ビアンカは家出してロブが暮らすロングアイランドへ向かった。ビアンカの通話記録を辿り、私立探偵の力も借りながら、キムは娘の行方を突き止めることができた。キムの話だと、警察に捜索願が出ていることを知ったビアンカは、車の前に飛び出そうとしたそうだ。そのせいでナッソー郡の精神病棟に5日間入院することになった。

Translated by Akiko Kato

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