ローリングストーン誌が選ぶ「2019年ワーストムービー」トップ10

ローリングストーン誌が選ぶ「2019年ワーストムービー」トップ10

デジタル化されて魂がなくなったディスニーのリメイク作から、プレゼントとして石炭の塊をもらったかのような気持ちになるクリスマス映画まで、ローリングストーン誌の映画評論家、ピーター・トラヴァーズが2019年のワースト映画を選ぶ。

2019年、ハリウッドのくだらない作品が大量にシネコンにあふれたために、ワースト数を10に限定することは難しい。悪者のNo.1は何だろうか? 独創性の概念が映画の世界から消えるまで、メジャースタジオがリメイクして改変したり、プリクエルや続編を製作したりする傾向についてはどうだろうか? しかし、『メン・イン・ブラック:インターナショナル』のような不首尾に終わったシリーズ作みたいに、なぜ無駄なことをするのか? しかもそのメインの犯罪者は、もっと価値のある実現可能なことを知っていて、進んでそのことに浪費できたはずのフィルムメーカーだ。以下は、2019年に生み出された最悪の映画である。このリストを読んで、正直なところ涙を流してほしい。

1. 『ライオン・キング』

©2019 Disney

1994年のディスニーアニメの名作をジョン・ファヴロー監督が安易に模倣して実写のようにリアルに作ったこの映画は、我慢ならない昨今のトレンドの代表例である。ハートや魂もなければ、オリジナリティのかけらもない企業の商品だ。


2. 『The Kitchen(原題)』

Alissa Cohen Rosa/Warner Bros

メリッサ・マッカーシーとエリザベス・モス、ティファニー・ハディッシュの3人は、違法行為で金儲けをしていた夫たちが刑務所に入所したことで、その夫の仕事を引き継ぐのだが、真実の犯罪を描いた70年代のギャング映画をお粗末にした本作の中で、彼女たちの才能は葬り去られている。(日本未公開)


3. 『ジェミニマン』

Warner Bros.

オスカー受賞監督のアン・リーは、この出来損ないのSFクローン・スリラー映画で、デジタル技術を使いウィル・スミスを若返らせることに捉われてしまい、見ごたえのある映画を作るのを忘れてしまっている。


Translated by Koh Riverfield

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE