2010年代の音楽業界を揺るがしたニュース50選

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46. 一時のブームにとどまらなかったTikTok

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2019年1月 ー 2018年だけで10億ダウンロードを記録したアプリTikTokは、音楽業界にとって無視できない存在となった(同年におけるInstagramのダウンロード数は、その約半数にとどまっている)。15秒間の動画を投稿できるそのアプリの影響力は計り知れず、アマチュアからメジャーレーベルのアーティストまで、ブレイクを狙う無数のミュージシャンたちがTiktokを積極的に活用している。フォロワー数やシェアの頻度などが人気のバロメーターになるその他のプラットフォームとは異なり、TikTokのアルゴリズムは新たなコンテンツを素早く発見することに特化している。TikTokで人気に火がついたあるユーザーは、本誌にこう語っている。「手っ取り早く有名になる方法があるなら、使わない手はないでしょ」


47. 「サメのかぞく」がアメリカを席巻

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2019年 ー 「サメの家族」(原題:Baby Shark)の出所については未だ明らかになっていないが、韓国の教材ブランドPinkfongのマーケティングによって世代を超えて親しまれるカラオケの定番となった同曲は、全米TOP40入りという快挙を成し遂げた。またメジャーリーグのワシントン・ナショナルズが非公式のテーマソングとして用いたことで、同曲の人気は再燃した。その勢いは衰えるところを知らず、現在行われているコンサートツアーの人気ぶりを考えれば、2020年が終わる頃には『スター・ウォーズ』にも匹敵するブランドへと成長していてもおかしくない。




48.  ジャンルという概念を無効化した「オールド・タウン・ロード」

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2019年3月 ー リル・ナズ・Xの「オールド・タウン・ロード」は、ビデオの強烈なインパクトとラジオ受けするキャッチーさを兼ね備えていたが、音楽業界はその曲をどうカテゴライズすべきか決めかねていた。ビルボードのカントリーチャートから(一時的に)除外されたことは、むしろ同曲の人気に火をつけるきっかけとなった。またこの上ないタイミングで発表された、カントリー界の大御所ビリー・レイ・サイラスを迎えたリミックスは、現代では従来のジャンルという概念がもはや通用しないことを世界中に知らしめた。




49. 『グッド・モーニング・アメリカ』で全米を虜にしたBTS

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2019年5月 — アメリカでブレイクを狙う全ポップアクトの登竜門である『グッド・モーニング・アメリカ』のサマーコンサートシリーズのオープニングにBTSが抜擢されたことは、K-POPのアメリカにおける影響力について懐疑的だった人々を黙らせた。韓国のグループとして史上初めて全米スタジアムツアーを全公演ソールドアウトさせた彼らは、『サタデー・ナイト・ライブ』や『ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア』、そしてBillboard Music Awardsへの出演も果たした。Elias Leightは本誌でこう述べている。「メジャーレーベルがアーティストの育成を放棄し、既に知名度のあるアクトの人気を加速させる方針に転換したことは、BTSをはじめとするK-POPアクトたちにとって大きな追い風となった。20年前に流行した煌びやかなR&Bのサウンド、そしてアクロバティックなショーマンシップを武器とする彼らに太刀打ちできるアーティストは、今のアメリカには決して多くないだろう」




50. テイラー・スウィフトは誰のもの?

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2019年7月〜現在 — 契約書や法的拘束力のある文書にどのような記載があろうとも、彼女の人生の舵を取るのは彼女自身であるべきだ。自身の作品の原盤がスクーター・ブラウンに売却されたことを、彼女は事後報告という形で知らされたと語った。その数カ月後、彼女はブラウンと前レーベルの社長スコット・ボルチェッタによって活動を不当に制限されていると主張した。ブラウンとボルチェッタはどちらの批判に対しても一貫して否定し続けているが、この状況においては真実は必ずしも重要ではないのかもしれない。そのことを物語るように、スウィフトは無数のファンに直接訴えかけるなど、自分のことは自分で決めるという自由を得るためなら、使えるツールはすべて使うという姿勢を示している。彼女が体現しているもの、それは次なる10年に待ち構える荒波を乗り越えるためのエネルギーなのかもしれない。

Translated by Masaaki Yoshida

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