2010年代の音楽業界を揺るがしたニュース50選

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39. ケンドリック・ラマーがピューリッツァー賞を受賞

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2018年4月 ー クラシックとジャズ以外のアーティストとして初めて、ケンドリック・ラマーはアルバム『ダム』でピューリッツァー賞を受賞した。同賞の審査委員会は、同作における「自国文化のリアルな描写とリズミックなダイナミズム」を称えた。「当初の目的は、最初のアルバム2枚のハイブリッド版を作ることだった」同作について、ラマーは本誌にそう語っている。「メロディを通じてサウンドとリリックの両面でそれを達成すること、それが俺たちの目標だった。そして結果的に、俺の頭の中で鳴っているサウンドを具現化することに成功したんだ。すべては俺の一部なんだよ。俺は4歳の頃から、音楽的探究心に突き動かされてきた。すべては俺の頭の中にあって、最大の課題はそれをいかに形にするかってことなんだよ」




40. コーチェラの歴史を塗り替えたビヨンセとJ. バルヴィン

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2018年4月 ー「ビヨンセのコーチェラ」として記憶され続けるであろう伝説のステージで、世界的スーパースターは100人を超えるバンドメンバー、ジャンルの垣根をまたぐゲストの数々、そして伝統的にロック色が強い同フェスのイメージを塗り替える斬新なヴィジョンをもって、カリフォルニアの砂漠で毎年開催される同フェスの歴史にその名を刻んだ。サプライズゲストの1人として登場したJ. バルヴィンは、スペイン語の「Mi Gente」を披露し、同フェスにおける新たなフェーズの幕開けを示した。彼は翌年のコーチェラにソロで出演し、ロザリアやショーン・ポール、そして巨大な首振り人形の数々を擁するステージングでオーディエンスを熱狂させた。


41. R. ケリーとXXXテンタシオンを締め出そうとしたSpotifyの独善

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2018年6月 — SpotifyはR. ケリーとXXXテンタシオンの楽曲をプレイリストから除外することで、「憎しみに満ちたコンテンツと行為」を規制するポリシーを実践しようとした。しかし、モラルの警察であろうとする同社の姿勢は独善的だとして多方面から非難され、Spotifyはその方針をわずか数週間で撤回することとなった。同社にとっては手痛い経験となったが、悪事を働いたアーティストをサポートすべきかどうかという議論は、現在でも加熱する一方となっている。


42. プシャ・Tのディスにより発覚したドレイクの隠し子騒動

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2018年6月 ー プシャ・Tが歯に衣着せぬディス・トラック「The Story of Adidon」で暴露したドレイクには隠し子がいるという説は、あっという間にネット上で拡散された。その1カ月後に発表した2枚組アルバム『スコーピオン』で、ドレイクはそれが事実であることを認めたが、同作に参加したプロデューサーの何人かは、それがプシャの曲に対する返答であるという見方を否定している。様々な憶測が飛び交う中、プシャにその情報を流したのはカニエ・ウェスト(過去にワイオミングにある自身の農場にドレイクを招いている)だという説も流れた。真相は不明だが、そのビーフが楽曲を通じてのみ繰り広げられたことを考えれば、両者が著作権収入という恩恵に預かったことは確かだ。


43. 女性ラッパーとして史上初めて2曲のNo.1ヒットを放ったカーディ・B

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2018年7月 ー 「ボダック・イエロー」に続き、「アイ・ライク・イット」がシングルチャートを制したことで、カーディ・Bは史上初めて2曲のNo.1ヒットを放った女性ラッパーとなった。また自身を「ストリップクラブのマライア・キャリー」と評した彼女は、レディー・ガガ以来初めてデビューアルバムから2曲のNo.1ヒットを出した女性アーティストとなった。カーディは本誌にこう語っている。「私がクソみたいな曲を出すのを待ってるヘイターどもを黙らせてやるの。そういう思いがあるから、私は他のラッパーたちのことを研究してるのよ」彼女はそう話している。「金とか車とかについてラップしてるような女性ラッパーたちと、自分を差異化するための方法について研究するの。私の何がそいつらと違うかって? 喧嘩上等ってとこかな!」




44. ストリーミング市場の覇者ドレイク

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2018年7月 ー ストリーミング主導の時代における2枚組(というよりは「長尺」とした方が正確)アルバムの流行に便乗する形で、ドレイクの『スコーピオン』は公開から1週間で10億回再生という、まさに前人未到の記録を打ち立てた。また彼のレーベルの発表によると、ドレイクは総再生回数500億回を突破した初のアーティストとして認定されたという。しかし実際のところ、こういった数字は一体何を意味しているのだろうか?




45. ラッパーたちと警察の終わりなき攻防

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2018年11月 ー SoundCloudから人気に火がついたブルックリンのラッパー、Tekashi 6ix9ineが逮捕されたというニュースは、ギャングの関与が噂されたことも手伝い、ボビー・シュマーダとミーク・ミルの逮捕と同じく大々的に報じられた。しかしラップがアメリカで最も人気のある音楽として定着した今、そういった事件はむしろアーティストの人気の向上に寄与しているようにも思える。(2019年には、音楽フェスRolling LoudがNYPDの勧告を受けて5人のラッパーの出演を取り消したほか、ドナルド・トランプがスウェーデンで収監されたエイサップ・ロッキーの釈放を求めるなどの事態が起きた)


Translated by Masaaki Yoshida

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