ビリー・アイリッシュと実兄が語る「Bad Guy」制作秘話

ビリー・アイリッシュ(右)とプロデューサーである実兄フィニアス・オコンネル(左)Photo by Rolling Stone

アイリッシュ兄妹がローリングストーン誌の動画シリーズ「The Breakdown」でグラミー賞にノミネートされたヒット曲「Bad Guy」の制作の裏側を語った。

ヒット曲「Bad Guy」ができるまで、ビリー・アイリッシュは「ダァ」を34回録音した——かどうかはさておき、このサウンドを得るまで何回も録音を重ねたのは事実だ。そして、その努力は報われた。先日、アイリッシュは第62回グラミー賞で6部門にノミネートされたのだから。シングル「Bad Guy」は優秀レコード賞と最優秀楽曲賞に、『ホエン・ウィ・オール・フォール・アスリープ』は最優秀アルバム賞にノミネートされた。

アイリッシュとプロデューサーである実兄フィニアス・オコンネルは、米カリフォルニア州にあるオコンネルの自宅で「Bad Guy」の制作プロセスと「stupiosity(“バカっぽさ”を意味するstupidityをアイリッシュがうっかり間違える)」に至った経緯を語ってくれた。

ふたりは実家のスタジオのセッティングと、音楽のパターンを幾重にも重ねた独特のエフェクトに組み込んでいくプロセスについて詳しく語った。「曲の最初にハミングを残した理由のひとつは、ベースのサウンドにあるんだ。まるでキーが違うように聴こえるから。[…]フィニアスは何度もボツにしようとしたけど、ダメダメダメって私は言い続けたんだ」とアイリッシュは解説した。

さらにふたりは、歯科矯正用マウスピース“インビザライン”が登場する一風変わったイントロの背景や、トラックにはコンピューターゲーム「Plants vs. Zombies」と特撮ドラマ『ウェイバリー通りのウィザードたち』が使われていることを明かした。

ふたりが語るあいだも「white shirt」のように歌詞をはっきり発音することや、「息継ぎするところを全部統一したい」という「正確さ」を追求するアイリッシュの完璧主義に対してオコンネルはやんわりとジャブを入れる。

「でもほんとは、みんながありのままの曲を気に入ってくれたのにびっくりしたし、すごく嬉しいんだ」とアイリッシュは心のうちを明かした。「この曲にはコーラスもサビもないのが一番気がかりだったから」


Translated by Shoko Natori

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