LOW IQ 01、ソロ20周年記念を迎えた男の「愛され舞台」

2番手はBRAHMAN。SEと共にメンバーが登場すると大きな歓声が。先ほどとは種類の違う熱気が会場に漂い、混沌としたアツさを魅せる。TOSHI-LOWが曲に合わせて何度も空を殴り、蹴る荒々しさは鬼のような気迫だ。「SPECULATION」「不倶戴天」の混沌とした盛り上がり、「Answer For…」の会場一人一人に語りかけるような静けさからサビへの爆発的な盛り上がりは圧巻であり、曲の最後には客席にTOSHI-LOWが定番のダイブをする。同じくダイブしてきた客と盛り上がってじゃれているような、争っているような危うささえもTOSHI-LOWが体現するロックの魅力だ。客席の中で3曲を披露すると、「20年前にLOW IQ 01が死んで、もし生きていたら……」と、生きていた場合の仮定の話としてLOW IQ 01との思い出を語り、会場から大きな笑いも生まれた。敬意を示してSUPER STUPIDの「WHAT’S BORDERLESS?」をカバーすると、LOW IQ 01も登場し、異様な熱狂が生まれた。「生まれ変わった21年目のLOW IQ 01もよろしく。新しく生まれ変わるには新しい仲間が必要なんだ。」と語ると、細美と共に「今夜」を披露。LOW IQ 01が仲間からの愛される様子が伝わってくる一幕となった。



3番手はSCAFULL KING。同じ時代のシーンを生き抜いた盟友であり、LOW IQ 01がソロ活動開始からメジャーデビュー前まで使用していたMASTER LOW名義のバンドでSCAFULL KINGのメンバー達も参加していたなど長い付き合いがある。カウントともに1曲目「SAVE YOU LOVE」が始まると、ボーカル、トロンボーン、サックスが絡まり合い、勢いのあるライブが始まる。ダイブで前に流れ込んできたお客さんをメンバーがステージに上げて一緒に踊るシーンもあり、お祭りのどんちゃん騒ぎとなった。2曲目「Brighten Up」ではボーカル・田上修太郎もトランペットを持ち、管楽器隊の間奏パートで大きな歓声が上がる。その後は、それぞれ楽器を離してマイク片手に暴れ出すシーンも、さらにLOW IQ 01も現れてSUPER STUPIDの「SUPER STUPIDⅡ」をカバー。SCAFULL KING単体でもLOW IQ 01の楽曲「NO SHAME」もカバーし、管楽器の音色はLOW IQ 01の20周年を祝うファンファーレのようにさえ聞こえた。こういったサプライズに会場のテンションもマックスまで上がり、スカバンドの陽気な雰囲気に包まれた。


Rolling Stone Japan 編集部

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