飼い主は音楽エンジニア 亡くなった8歳の愛猫との思い出

音楽業界でも人気者に

ブリダフスキー氏が音楽エンジニアであったことから、バブは音楽業界でもその名を知られるようになった。ラン・ザ・ジュエルズ、アンドリューW.K.、ケリー・ディールらとコラボレーションを果たし、2015年には自身のアルバム『Science & Magic: A Soundtrack to the Universe』もリリースした。また、インディアナ州の反LGBTQ法への抗議活動を支援するべく、50人のアーティスト――サーストン・ムーア、オー・シーズ、オブ・モントリオール、ゴッドスピード・ユー!・ブラック・エンペラーなど――を集めてチャリティアルバムの製作にも寄与した。

だが、バブの最大の恩恵を受けたのは飼い主だろう。2014年、音楽情報サイトSpinの特集でブリダフスキー氏は、インディアナ州ブルーミントンに建てたスタジオが倒産した後、一文無しにならずに済んだのはバブの名声のおかげだと語った。

バブの訃報の中で、ブリダフスキー氏はこう述べた。「僕の人生はもちろん、何千匹もの捨て犬や捨て猫、まるで自分の家族のように彼女を想ってくださった皆さんの人生に、バブがどれだけ多くの影響を与えたか言葉で言い表すことができません。彼女は僕に無償の愛とは何か教えてくれました。妻のステイシーと引き合わせてくれたのも彼女です。僕らの子供ロスコとルラがいい子に育ったのも、彼女のおかげです。彼女はこの8年間ずっと、僕たち家族の生活に愛情と温かさを運んでくれました」

Translated by Akiko Kato

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